銀行が推奨する住宅ローンは本当にいい商品なのか?
こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「銀行が推奨する住宅ローンは本当にいい商品なのか?」です。
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銀行のパンフレットに記載されている「10年固定」という文字を見ると、この商品を"固定金利"商品だと誤解してしまう方も多いのではないでしょうか?
また、あなたが銀行の窓口に一見客として行った場合、基本的に銀行側が勧めてくる住宅ローンは「3年固定」や「10年固定」といった当初期間固定型のローンが多いです。
しかしまず理解しておかなければならないのは、これらが実は変動型のカテゴリーに属する商品であるということです。
この商品は名前の中に「固定」という言葉があっても、借入期間中ずっと金利が固定されるわけではなく、固定期間満了後にはその時点の金利をもとに同じ商品を選ぶか、あるいは変動型に切り替えるかを選択しなければなりません。
つまり、いずれにしても固定期間終了後に金利を再設定する必要があり、返済額が変わる可能性が高いということです。
だからこそ銀行がすすめてくれたからといって安易に選ぶのではなく、将来的な金利上昇のリスクを理解したうえで商品を選ぶべきなのです。

そして、当初期間固定型を選ぶうえで特に理解しておくべきことが、「将来の返済額アップに上限がない」という点です。
変動型住宅ローンでは、返済額の増加率は一定期間ごとに見直されますが、日本の一般的な仕組みでは返済額アップは上限125%などある程度制限されたルールがあります。
しかし、 当初期間固定型にはこのような制限がありません。
そのため未払い利息がない反面、返済額が大きく増える可能性もあります。
例えば、当初固定期間中の返済額が80,000円だったときに、見直し後に返済額が40%上がるとしたら、80,000円×1.4=112,000円となり返済額が一気に増えてしまう可能性があります。
また、当初期間固定型は当初の固定期間中だけ金利の優遇幅が大きく、その後は優遇幅が縮まるパターンが一般的です。
例えばこんなケースです。
店頭表示金利:約2.8%
当初3年間の優遇幅:約2.0%引き下げ
→ 当初3年間の適用金利:約0.8%
↓(3年後)
店頭表示金利:約2.8%
優遇幅:約1.3%引き下げ
→4年目以降の適用金利:約1.5%
このように、市場金利が上がっていなくても優遇幅が縮まることで金利が0.6%前後上がる例は実際に起こり得ます。
さらに、市場全体の金利が上昇すればたとえば店頭金利が2.8%→3.8%に上がれば、3年後の適用金利は約2.5%となり、4.8%に上昇すれば**約3.5%**程度になる可能性もあります。
では、これを実際の数字に当てはめてみましょう。
借入3,000万円、35年・元利均等払い、ボーナス返済なし、当初3年間の金利0.8%で試算してみます。
この場合、当初3年間の毎月返済額は約78,000円になります。
そして3年後、もし市場金利が上昇せず当初優遇幅が縮小した結果、適用金利が1.5%になったとすると返済額は約86,500円 となります。
これは返済額の上昇率が約11%です。
ではもし市場金利が1%上昇した場合は?
3年後の適用金利は約2.5%になり、返済額は約99,000円となります。
返済額の上昇率は約27%です。
さらに市場金利が2%上昇した場合は適用金利は約3.5%となり、返済額は約113,000円にまで上昇し、上昇率は約45%に達する可能性もあります。
いかがでしょうか?
「そんなに金利が上がることはないでしょ?」と思われるかもしれません。
しかし、金利が将来必ず動かないという保証はありません。
それゆえ、変動型も含め住宅ローンを選ぶ際は、商品のメリットだけでなく、こうしたリスクも理解したうえで選ぶ必要があります。
後になって気づき取り返しのつかない状況にならないよう、住宅ローン選びの前にこうしたリスクまで把握しておくことを強くおすすめします。
それでは、また次回。
