vol.192 カッコ良さと掃除のしやすさを両立

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「カッコ良さと掃除のしやすさを両立」です。

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インスタが大きく影響を与えていることもあって
フルフラット型キッチンがトレンドになっていますが、
(キッチン前に目隠し壁がないタイプ)
実際、このタイプのキッチンは費用を惜しまずセレクトすれば
洒落た空気を放ってくれるかなり優れたアイテムです。

また、このタイプのキッチンを選ぶ理由は、
「見た目の良さ」だけじゃなく「片付けに強制力が働く」
という点にもあると時折お聞きします。

調味料やキッチン用品を出しっぱなしにしてしまうと、
せっかくの景観がそれだけで失われてしまうので、
あえて隠さないことによって自分を律するという感じですね。

とはいえ、そうは言っても料理は毎日のこと。
つまり、きちんと料理をする方ほど
常に美観状態を保つことは極めて至難の技であることに
間違いはないと思うので、
今回はそこまで片付けをきっちりする自信がない、
でもキッチンはきれいに保ちたいという方に
弊社のオススメプランをお伝えしたいと思います。

片付けがあまり好きではない性格の方には
うってつけの方法だと思うので、
該当する方はどうぞお付き合いください!

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✔️何も置けない前壁をつくる!

いつも使う調味料やキッチン用品を
毎回、所定の位置にしまうのはなかなか面倒臭いため、
最初のうちはこまめに片付けることは出来ても、
そのうち「ま、いっか」となり
いつの間にかそこには生活感が生まれることになります。

そのリスクがありそうだなーという方はそれを見越して
キッチンの前に目隠しの壁をつくることをオススメしています。

とはいえ、この場合出来ればやらない方がいいことが
前壁の天板を分厚くすることです。
理由はそこにたくさん物を置いてしまう可能性が高いからです。
キッチンの前につくる壁の高さは
1m〜1m10cmにする場合が多いのですが、
なんせこの高さは何かを置くのに丁度いい高さだからです。

ましてや、北側道路の場合だと、
玄関からキッチンに入り込んでくる可能性が高くなるため、
そうなると帰ってきてすぐの場所に
何かを置くには丁度いい高さの棚が出来てしまうだけですからね。

結果、その天板は物置と化し、
リビング側から見たら生活感満載に見えてしまうし、
そこには水や油が飛び跳ねるため
汚れがつきやすい上、埃も溜まりやすく
ただただ掃除が大変になります。

そもそも、そこを拭くために
いちいちそこに置いてある物をのけること自体が
面倒臭いことですしね。

そんなわけでそこに何も置けない薄い壁を
キッチン前につくることをオススメしています。
(置けるとしてもスマホぐらい?)

モノが置けなくなると、
リビングから見た時、生活感を感じることはないし、
キッチン周りがスッキリ見えます。
また、何もないのでキッチンを使った後、
布巾でさっと一拭きすれば汚れや埃を取ることが出来るので、
掃除がだいぶ楽ちんになります。

というわけなので、
カッコよさと掃除の楽ちんさ両立させたいという方は、
ぜひこのキッチン仕上げを参考にしていただければと思います。

それでは、また次回。

vol.191 LDKをスッキリ見せる2つの秘策

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「LDKをスッキリ見せる2つの秘策」です。

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どこのご家庭でも共通して言えることが、
家族みんなが大半の時間をLDKで過ごす
ということだと思いますが、
(部屋を使うのは寝る時だけですよね?)
となるとLDKをいつもスッキリ保つのは
なかなか至難な技ではないでしょうか。

常に居るということは、
その周辺にいつも使うものやいつも着るものが
自ずと集まってくるからです。

SIMPLENOTEの家では、
たとえ掃除があまり得意ではないという方でも、
少しでもLDKがスッキリ保てるように
間取りづくりにおいて2つのことを
オススメさせていただいています。

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まず1つ目の提案が
「子ども部屋を1階につくる」ということです。
平屋が建てられる場合は必然的にそうなるのですが、
たとえ平屋が無理で2階建てにせざるを得ない場合だとしても、です。

子ども部屋を1階につくれば
子どもたちが使うものを
自分たちの部屋に片付けておきやすくなるからです。

子どもたちが小さいうちは、
衣類はもちろん、おもちゃや絵本。
小学校に通い出してからは、
衣類はもちろん、学生服にランドセル、その他学校のもの。
これに加えて塾や習い事、部活に使うものなど。

2階に部屋をつくってしまうと、
いちいち自分の部屋まで持って行き、
また持って降りてくるのはかなり面倒臭いことなので、
子どもたちが手の届く範囲に置き放しにするのに対し、
1階に部屋をつくっておくと、
2階に比べるとずいぶんと持ち運びしやすくなりますからね。
また、1階に自分の部屋があると家族の気配を感じやすいので、
小さいうちからでも安心して自分の部屋が使えるでしょうしね。

以上の理由からSIMPLENOTEの家では、
基本は子ども部屋は1階につくるということを
提案させていただいております。

要は、子ども部屋を
「子ども部屋」兼「収納」兼「子供リビング」
として使えるようにすることで、
LDKの荷物散乱を防ぐというわけですね。

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✔️「パントリー」兼「納戸」

そしてもう1つの提案が、
キッチンの後ろに大きめの収納をつくるということです。
「パントリー」のことですが、
キッチンの後ろにこの収納をつくる理由は、
ここに冷蔵庫や家電製品を置き、
キッチン背面をスッキリ見せること。

そして、ものが溢れがちなキッチン近くに
豊富に物が置けて管理がしやすい収納が出来ること。
イメージとしては半分をパントリーとして使い、
もう半分を納戸代わりに使うといったところでしょうか。

かつ、キッチン近くに死角の壁をつくることで、
壁に貼る紙のものがリビング側から見えないようにすること、です。
キッチンの近くにはゴミの日程表や連絡票など
何かと貼っておかないといけないものがありますからね。

以上のような理由から広めの「パントリー」を
キッチン背面につくることをオススメさせていただている
というわけです。

もちろん、この収納の弱点としては
冷蔵庫は問題ないものの、
家電製品までの距離が少し出来るので、
やや不便に感じるかもしれないという点があります。
どう感じるかは個人差があるので、
何を優先するかで決めていただくことになります。

いかがでしたか?
こうしただけでスッキリの完全解決までとはいかないものの、
ずいぶんと片付けが楽になりそうに
感じていただけたのではないでしょうか。

それでは、また次回。

vol.190 開放感をつくるいくつかのルール

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「開放感をつくるいくつかのルール」です。

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「開放感」は
単純に天井を高くしたから出るというものでもなければ、
単純に部屋を広くしたから出るというものでもありません。

もちろん、それらは開放感を出すための
有効な手段であることに違いはないのですが、
想定通りの開放感を得るためには、
それをアシストするいくつかのルールが存在することも
知っておかなければいけません。

まず1つ目のルールが、
「可能な限り凹凸をなくす」ということです。
空間的にも仕上げ的にも、です。

空間的なところで言うと、
開放感を感じたい場所、
つまりリビングダイニングキッチンは
出来るだけ直線的なラインで整えるということですね。

そしてその上で、
その空間に存在する突起物を可能な限り少なくすることも
かなり大切な要素となります。
窓枠、ドア枠、巾木、スイッチ(コンセント)
といった部材はもちろん、
カーテンやカーテンレール、照明器具、
インテリア家具なども含めて、です。
いわば目に飛び込んでくる情報量を出来るだけ減らす、
というわけです。

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2つ目のルールが、
「視線の抜けをつくる」ということです。
インスタなどでよく紹介されている
家具の高さを低めで統一するのもこのためですが、
弊社では、視線の抜けをつくるために
まずカーテンがいらない家にしています。

カーテンがあるとそこで視線が止まってしまい
全く抜け感が感じられないからです。

そして、それと同時にしていることが
闇雲に天井を高くするのではなく、
天井・ドア・窓の高さを統一するということです。

ドア上に出来る垂れ壁がなくなれば
部屋が続く限り視線が抜けるし、
カーテンがない窓の上に出来る垂れ壁がなくなれば、
空にまで視線が抜けますからね。

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そして、その上で弊社が決めている3つ目のルールが
「白を基調した内装」です。

壁の色や天井の色、
そしてドアの色を白で統一すれば、
光の拡散効果が最も期待出来るからです。
イメージ的には外から入ってくる直射光や天空光を
白の反射効果で拡散することによって、
ムラなく家全体を明るくするという感じです。

かつ、ドアと壁を同じ白で統一すれば、
ドアと壁がまるで一体かのように馴染み、
より直線的なラインを出してくれます。

この3つのルールを全て取り入れれば
コストをかけて天井を高くしなくても、
また過剰にリビングダイニングキッチンを広くし過ぎなくても、
適切な明るさと充分な開放感が感じられると同時に、
心が落ち着く空間を得ることが出来ると思います。

もちろん、コストを厭わないというのであれば、
この3つを全て取り入れていただいた上で天井を高くし、
リビングを広くしていただいてもいいんですけどね。

というわけで「開放感」にこだわりたいという方は、
この3つのルールを覚えておいてくださいね!

それでは、また次回。

vol.189 法律と現実

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「法律と現実」です。

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部屋に必要な採光や換気は
建築基準法に定められている基準に従って計算するのですが、
この基準をクリアしたから充分な採光や換気が取れているのか?
と言うと決してそうではありません。

その多くの窓にはカーテンが設置され、
外から入ってくる光を遮断するからです。
また、カーテンが必要な窓は開けることすら難しいからです。

その上、煩わしい直射光を遮断するために
シャッターまで閉めようものなら
もはや、その窓は窓としての機能を
一切果たさない状態と化してしまいます。

そんなわけで採光と換気に関しては、
決して建築基準法がどうのという話だけで考えるのではなく、
実態レベルで考えなければいけません。
残念なぐらいに薄暗くて空気がどんよりとした
家を建ててしまわないためにも。

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この問題を解決するためには、
そもそもカーテンが必要のない窓を
どうすればつくることが出来るのか?
を考えなければいけません。

どのようにすれば、
採光や換気を確保出来ると同時に
プライバシーも守れる窓に出来るか?ということです。

例えば、一般的に窓の高さは
床から2mを天端として
そこから70cm〜90cmの高さの窓を設置することが多いのですが、
この窓の高さは家の中が外から非常によく見える高さであるため
外からの視線が気になりカーテンを設置せざるを得なくなります。

また、リビングをはじめとした南向きの窓に関しては、
南からの直射光を取り入れたいあまりに大きな窓を設置しますが、
窓の向こうに視線を遮断するものがない場合、
外からの視線が気になり、
これまたカーテンを設置せざるを得なくなります。

SIPMLENOTEの家では床までの大きな窓を設置する場所は、
外からの視線が気にならないところだけに限定しているし、
それ以外の場所の窓に関しても
外からの視線が気にならない高さに設置したり、
外からの視線が気になる場所に設置せざるを得ない場合などは、
透明ガラスではなくフロストガラス(曇ガラス)を使うなど、
視線を防ぐためのカーテンが必要ないように工夫しています。

ちなみに外の地面の高さは家の中の床の高さよりも約60cm低く、
窓の高さを低くすればするほど外から覗かれやすくなるので、
これも建てる前に知っておいた方がいいかと思います。

そんなわけで窓は1つ1つ立地環境を加味しながら
高さ、形状、ガラスの種類などを丁寧に決めていくわけですが、
これが出来れば予定通りの光が家の中に入ってくるし、
いい気候の時期には心置きなく窓を開けることが出来るし、
開けたままにしておくことも出来ます。

また、プライバシーが担保された透明ガラスからは
外の様子はもちろん、光の動きや四季の移ろい、
そして空を眺めることが出来るので、
圧巻の開放感と贅沢な時間を
感じていただくことも出来ると思います。

いかがでしたか?
快適な家にするために
どれだけ窓が重要な役割を占めているのか
お分かりいただけたのではないでしょうか。

なので、間取りや動線ばかりに気を取られ過ぎず、
窓のことも同じぐらいよく考えながら
設計図をご覧いただけたらと思います。

それでは、また次回。

vol.188 南向きの土地の活かし方

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「南向きの土地の活かし方」です。

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南向きの土地は家を建てる多くの方から
欠点のない万能の土地だと思われがちですが、
決してそんなことはありません。

例えば、よほど広く土地を買わない限り
駐車場と庭がいっしょくたになり、
庭のプライバシーが担保しにくくなると同時に、
庭で遊ぶ子供たちの身の危険が高くなります。
あるいは、安全性と防犯性を担保するために
塀や門をつくるとなればその分外構費が高くなります。

また、南向きの土地は
庭のみならず家の中もプライバシーが担保しにくいという
リスクを最も秘めています。
南向きの土地を買った以上、
部屋の向きも窓の向きも出来るだけ南にしなければいけない
というマインドが発動するからです。

結果、その状態の中で
プライバシーを担保する方法を模索するしかなくなるのですが、
その方法として用いられるカーテンやシャッターは、
窓から入ってくる光を閉ざすという役割まで果たしてしまいます。

つまり、明るいはずなのにあまり明るくなくなってしまう、
あるいは暗くなってしまうというわけですね。

その上、土地はもちろんのこと、
家や外構も南向きの土地が一番高くなりやすいですしね。

という風に
たとえ最強と言われている南向きの土地でさえも、
その他の土地同様に
それなりに欠点を持ち合わせているのですが、
南向きの土地の最も厄介なことが
それ以外の方角の土地に比べて
この解決策を講じるのが難しいということではないでしょうか。

「採光」と「プライバシー」を両立するためには、
西・東・北同様に道路面からの採光に頼らない
という方法を用いるのが最も良い解決策なのですが、
「せっかく南向きを買ったのに!」
という考えが確実にそれを邪魔するからです。

ゆえ、個人的にはそのリスクを未然に防ぐために
そもそも南向きの土地をオススメしないようにしています。

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✔️プライバシーの担保が最優先

ここまでお伝えしたように
南向きの土地が抱える一番の問題は、
採光方法を単純に考えるとプライバシーが担保されなくなること、
そしてその解決策に多額の資金を
突っ込まないといけないこと、です。

ゆえ、それらを解決するためにSIMPLENOTEの家では、
間違いなく外から家の中が見られない立地じゃない限りは、
南向きの土地においても西・東・北の土地同様に、
家の正面には基本窓を設けないというスタンスを貫いています。

土地が広い場合、
その解決策は「中庭」となるでしょう。
そして、土地が狭い場合、
その解決策は「吹抜け」となるか、
あるいは「吹抜け」と「中庭」の併用となるかもしれません。

これらの方法は、南向きの土地においては
とっても意味がなく勿体無いことのように映るかもしれません。
また、友人や親御さんに図面を見せようものなら、
全否定されるかもしれませんし、
大なり小なり家のコストは上がってしまうかもしれません。

ですが、これらがもたらす恩恵は
安定した採光と開放感はもちろん、
家の中と庭のプライバシーがしっかりと担保されたことで
安心して過ごすことが出来るようになることです。

かつ、カーテンやシャッターといった
付属部材にコストをかける必要がなくなり、
また、塀や目隠しといった余分な外構工事にも
コストをかける必要がなくなり、
その分、家づくりの予算を落とすことが出来ることです。

なので、こういったことも踏まえた上で
土地選びをしていただければと思います。
きっと、土地探しの幅が確実に広がるはずですから!

それでは、また次回。

vol.187 北向きの土地の活かし方

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「北向きの土地の活かし方」です。

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土地選びにおいては
東西南北のうちで「北」という方角は最も敬遠される土地ですが、
一方で建築業界では形状によっては
「最悪」にもなれば「最高」にもなるとも言われています。

奥行きが浅い場合、
つまり南北の距離が短い場合だと
ただただ日当たりが悪くなってしまうだけですが、
奥行きが深い場合だと日当たりに問題が生じにくい上、
プライバシーが担保された庭をつくることが出来るし、
室内のプライバシーも庭同様に担保されるからです。

つまり駐車場と庭が別々になると同時に、
庭で遊ぶ子供たちが道路に飛び出す心配がないため、
安心して庭で遊ばせることが出来るということ。

そして、人目を気にすることなく家の中で生活しやすくなるし、
庭でも遊びやすくなるし、
外に干した洗濯物も人から見られにくくなるというわけですね。

北向きの土地に関しては、
一概に良し悪しを語ることが出来ないのですが、
ただ一つ奥行きが浅い場合でも、あるいは深い場合でも
「北向きの土地ならでは、の問題」というものが実は存在します。

その問題は、
「外観が美しくなりにくい」ということです。
日当たりを優先すれば部屋が南に配置されるため、
階段や水回りスペースなどが自ずと家の正面となる
「北」に配置されることになるからです。

つまり、高さ・サイズ:形状がバラバラの窓が
家の正面に並ぶことになり、
これが美しさを損なう原因となるし、
それに加えて換気扇も北に設置せざるを得なくなり、
これらが家を汚していく原因となるから、というわけですね。

その上、便利だからと勝手口ドアまで
家の正面につけようものなら、
ただただ生活感の塊を周りに披露することになりますしね。

以上の理由から、北向きの土地は
外観の美しさを整えるのが難しいという問題が発生しやすい
というわけですね。

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✔️美しさを整える工夫

この問題を解決するためには
「南にリビング、北に水回り」
というなんとなく家の基本となっている
この固定概念を頭の中からリセットしなければいけません。

極端に言えば「北にリビング、南に水回り」
でも全然良いんじゃないかと思えるようにするということですね。

例えば、北の筋にリビングをつくり、
真ん中の筋に中庭をつくり、
南の筋に部屋や水回りをつくると仮定します。

この場合、
南に建つ隣の家から充分な距離を開けたところに
リビングをつくることが出来ると同時に、
リビングの窓を南向きでつくることが出来るため、
直射光がほぼ邪魔をされることなく
入ってくるのは間違いありません。

また、南だけじゃなく
東や西に建つ建物からも充分な距離を開けた場所に
中庭の東や西の窓をつくることが出来るので、
1日を通して採光に苦しむことはまずないと思います。
その上プライバシーが担保された中庭の窓は
カーテンをつける必要もありませんしね。

これが出来れば外観は一気に美しくなります。
リビングの採光を道路面に設置する窓に頼る必要がなくなるし、
水回りや部屋が正面(北)ではなく
隣の家が建つ東・西・南に配置されることになり、
換気扇やエアコンなどが全て隠せるようになるからです。

「中庭」からの採光があれば、
部屋や水回りへも直射光はもちろん、
反射光や天空光なども入ってくるため、
思っている以上に明るくなりますしね。

というわけで今回は、
北向きの土地で奥行きの深さに関係なく
採光と美しい外観を担保する方法
についてお伝えさせていただきました。

それでは、また次回。

vol.186 東向きの土地の活かし方

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「東向きの土地の活かし方」です。

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東向きの土地が持つ特徴の一つに
西向きの土地同様に
「日当たりに難があることが多い」ということがありますが、
忌み嫌われる西日とは違い
爽やかな朝日を採り込みやすい東向きの土地は、
西向きの土地ほど悪いイメージはないと思います。

とはいえ、
道路面となる東面に大きな窓をつくってしまうと
プライバシーと防犯を悪くする恐れがあると同時に、
それをカバーするために外構工事費用もアップしやすいことから、
弊社では、東向きの土地の場合でも西向きの土地同様に
道路面からの採光に頼らずとも
家の中が明るくなるように設計しています。

では今回は東向きの土地の場合、
日当たりの問題をどのように解決するのか
お伝えしていきたいと思います。

「平屋」が建てられるぐらい
土地が広い場合(55〜60坪)は西向きと同じ解決策であり、
それは前回お伝えさせていただいたので、
今回は「平屋」が建てれそうにない
少し狭い土地の場合の解決策についてお伝えしていきたいと思います。


✔️一般的な解決策

土地が狭くなればなるほど
南に建つ家との間に距離を開けることが難しくなるため、
一般的には道路面である東から採光の補填をしようとします。

ですが、東面に大きな窓をつくると
外から家の中が丸見えになることから
それを遮断するためにカーテンを設置することになりますが、
その目的で設置されたカーテンはずっと開けることが出来ないため、
その方法では充分な光を家の中に取り込むことが出来ない
というのが現実です。

つまり、この方法では充分な採光を
家の中全体に届けることが出来ないというわけです。

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✔️SIMPLENOTEの家の解決策

土地が狭い場合
道路面には基本窓を設けないようにしつつ
「中庭」をつくるという方法か、
「吹抜け」をつくるという方法か、
あるいはその両方をつくるという方法によって
日当たりの悪さ問題を解決するようにしています。

「中庭」という手段は、
南に建つ家から採光を取りたい窓まで充分な距離が確保出来るから。
「吹抜け」という手段は、
より高い位置から採光を取ることが出来るし、
深いところ(北の方)まで日差しを入れることが出来るため、
南の建物近くにリビングを配置することが出来るようになるから。

端的に申し上げるとこのようなメリットが存在するからです。
そして、これらの手段によって採光が確保出来れば、
プライバシーや防犯が担保され外構工事費用が大幅にカット出来ます。

また、外周面の窓に頼らずとも採光が確保出来るとなれば、
周囲の建物の有無に関係なく
敷地いっぱいに建物を配置することが出来るようになります。
結果、可能な限り1階により多く部屋とより多くの収納を
配置することが出来るようになります。

つまり、2階部分を最小限にすることが出来るので、
2階建てが引き起こす様々な欠点も
最小限に出来るというわけですね。

洗濯の動線に無駄が出来る問題。
子供が自分の部屋を使いにくい問題。
結果、リビングが散らかりやすい問題。
掃除の手間がかかりやすい問題。
足腰が悪くなった時、住みにくい問題。
といったことが、です。

このように、土地が持つ問題というものは
設計によってほぼ100%解決することが出来ます。
そして、その解決策によって暮らしやすさやコストの問題なども
同時に解決することが出来ます。

ぜひ、これからの
家づくりの参考にしてみてください!
次回は北向きの土地の活かし方について
お伝えしていきたいと思います。

それでは、また次回。