vol.238 土地の広さの決め方

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「土地の広さの決め方」です。

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自分にとって必要な土地の広さは
どんな家を建てるかによって全く違ってきます。

例えば、建てたい家がおおよそ30坪の家だとしたら、
それが「平屋」なのか、はたまた「2階建て」かによって
選ぶ土地の広さは違ってくるし、
「2階建て」の場合でも1・2階が同じ広さの家にするのか?
はたまた1階に部屋が多く(=大きく)
2階は部屋が少ない(=小さい)家にするのかでも
選ぶ土地の広さは違ってきます。

また「平屋」・「2階建て」に関係なく
「中庭」をつくるか否かによっても選ぶ土地の広さは違ってきます。

そんなわけで土地探しをする前には
「自分がどんな家を建てたいのか?」を
明確にしておいていただくことをオススメさせていただいているのですが、
では、それが明確になっている場合
一体どれくらい選ぶ土地に違いが出るのかについて
今回はお伝えしていきたいと思います。

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✔️「中庭」のある平屋とない平屋

まず、家の比較をする前に
家を建てるとなると必ず必要となる場所として
家の周りに出来る余白スペースと駐車場スペースがあるので、
この面積から先に出しておきます。

家の周りに出来る余白スペースとは、
排水・雨水の配管を通したりエアコンの室外機や給湯器を
置いたりするために必要なスペースですが、
まずこのスペースにおおよそ10坪は必要となります。

続いて駐車場スペースですが、
車1台ごとに必要となるスペースがおおよそ4.5坪なので、
(2.5m×6m=15㎡=おおよそ4.5坪)
仮に車を3台止めたいとしたら13.5坪駐車スペースとして必要となります。
よって、まず23.5坪という広さが共通して必要となるというわけですね。

では、ここからこれ以外で
それぞれの家でどれくらいの広さが必要になるのか計算していってみましょう。

仮に延床面積が30坪ある平屋を建てるとして、
「中庭」がある場合は中庭分家が大きくなるので、
その分選ぶ土地面積は大きくなりますよね。
仮に6帖の中庭をつくるとしたら3坪(=6帖)大きくなるということですね。

ただ「中庭」をつくることによって
日当たりを確保するために余分な余白スペースを確保する必要がなくなるため、
ここまでの合計面積で家を建てることが出来ます。

一年を通して南向きの窓に南からの日差しを入れたいなら、
前の建物(2階建て)から6mは離したいところですが、
「中庭」があればどんな土地でも必然的に前の建物から
日差しを入れたい窓までそれぐらいの距離が出来るからです。

「中庭」がある平屋を建てる場合、
10(余白)+13.5(駐車場)+30(延床)+3(中庭)=56.5坪を
一つの目安として土地を探していただければいいということになります。

他方「中庭」をつくらない場合、
この3坪の広さはカット出来るものの
日当たりがいい南向き以外の場合、
日当たりを確保するための余白スペースが必要になります。

一年を通して南向きの窓に南からの日差しを入れたいなら、
前の建物(2階建て)から6mは離したいところなので、
ざっと4m×土地の奥行き分は余分に土地が必要になるという感じです。
仮に奥行きが15mの土地だとしたら
4×15=60㎡(=おおよそ18坪)余分に広さが必要になるというわけですね。

「中庭」がない平屋にする場合、
10(余白)+13.5(駐車場)+30(延床)+18(日当たりのための余白)
=71.5坪を目安に土地を探していただければいいということになります。

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いかがでしたか?
同じ平屋でもどんな家にするかで
探す土地の広さが違ってくることをご理解いただけたでしょうか。
一般的に平屋を建てるなら70〜80坪ぐらい必要だと言われている理由が
ご理解いただけたのではないでしょうか。

もっともこれはあくまで目安なので
いつもこうだとは一概には言えませんけどね。

とはいえ、土地は探す地域はもちろん、
選ぶ広さによって大きく値段が違ってくるのは揺るがぬ事実なので、
こういったことも知っていただいた上で
どんな家を建てるか?そしてどんな土地を選ぶのか?
を決めていただければと思います。

それでは、また次回。

vol.237 土地を取り巻く環境と土地探し

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「土地を取り巻く環境と土地探し」です。

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建築費の値上がりに伴い
土地探しをされる方が減っていることから、
需要の高い地域以外はほとんど土地が動かない(=売れない)
というお話を不動産屋さんからお聞きすることが最近増えましたが、
「売れない」ことに加え「コンクリートの値上がり」によって
分譲するために仕込んだ土地の造成になかなか踏み切れない
という問題がさらに起こっている模様です。

新規分譲地をつくるためには道路側溝、境界基礎といった
コンクリートを大量に使用する構造物をつくらないといけないため、
コンクリートが高くなった分、
土地の販売価格が当初の計画よりずいぶんと高くなってしまうからです。

需要より供給が上回っている状況の中、
供給を増やすだけでもリスクがあるのに、
それに加えて価格まで割高になろうものなら
売れる見込み度の低いものにただただ資金を突っ込むことになるので。

そんなわけで不動産屋さん的には
現在かなり厳しい状況に立たされている状況なのですが、
逆の立場から考えてみると
これはチャンスと言っても過言ではない状況かもしれません。

つまり、これから土地を探される方にとったら
お得に土地が手に入れられるチャンスかもしれないというわけですね。
不動産屋さんの立場になれば値段にこだわって売れないよりも
少々値段を下げてでも売れた方が絶対にいいですもんね。

ではこれから土地探しをされる方は
どのように土地探しをすればいいのでしょうか。

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✔️土地探しをする前に予算を明確に!

以前より30%ほど建築費が値上がりしてしまった現在、
建築費と外構費を合わせると値上がる前に家を購入した方より
600万円〜900万円ほど家づくりの予算が上がっており、
結果、以前だと土地から買って家を建てる場合でも
3000万円〜3500万円ぐらいの総予算で出来ていたものが、
今や4000万円越えが当たり前になってきました。

よって、現在は金利が安い「変動金利」を選びつつ
返済年数を40年にすることで
毎月の返済の負担増をヘッジせざるを得ない状況ですが、
出来れば根本的な解決案として
家づくりにかける予算を少しでも落とせる方法を選択したいところです。

変動金利はそこまで上がらないと言われているものの
それも保証は全くないわけだし、
20代ならともかく30代で40年返済という選択をするとなると
健康年齢を過ぎても働いていることが大前提になるので。

そんなわけで本丸の建築費はもちろんのこと、
土地にかける費用、そして外構工事にかける費用を全て
最小限に抑える工夫をすることによって
金利選択と返済年齢の適正化を図っていくことをオススメしています。

そしてそれを実現するためにはまずは資金計画を行い、
厳しいぐらいの予算で土地、家、外構予算を設定すること。
その上で予算に合わせて(超えないように)土地探しをすることが大事です。

✔️値段交渉しやすい土地とは?

予算を落としながら土地探しをしようと思うと、
いわゆる「いい土地」は
最初から外して考えていただくことをオススメしています。

「いい土地」とは「日当たりのいい土地」のことですね。
日当たりがいい土地は需要が高くどんな状況下でも売れやすいことから
価格設定が最も高い上、値段交渉にも応じてもらいにくいからです。

そんなわけで「日当たりがいい土地」を外して
土地探しをしてみてください。
家の中に光が入ってくるかどうかは、
「土地の日当たりの良し悪し」によって決まるのではなく
「設計(=間取りのつくり方)」によって決まるものです。

こういった土地は需要が決して高いわけじゃないため
同じ地域や同じ場所でもそもそも価格が割安に設定されているし、
かつ、値引き交渉にも快く応じてもらいやすかったりします。

結果、日当たりのいい土地だと大幅に予算オーバーしそうな地域だとしても
予算内で土地を購入することが出来たります。

というわけなので、
少しでも負担を和らげていただくためにこの方法を実行してみてください!

それでは、また次回。

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vol.236 風通しの定義

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「風通しの定義」です。

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日当たりの良し悪しに関わらず「中庭」をつくると
天候に左右されることなく一年中安定した採光が確保出来、
家の中がとっても明るくなります。

結果、雨や曇りの日でも照明を点灯することなく
過ごしていただけるようになるのですが、
それと同時に風通しもよくなるため、
気候が良い時期は中庭で居る時はもちろん
家の中で居る時も外の空気を感じながら
過ごしていただけるようになります。
かつ、室内干しの洗濯物もとっても乾きやすくなります。

では今回は「中庭」で割と勘違いされがちな
「風通し」についてお伝えしていきたいと思います。

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✔️「風通し」がいい家にするためには?

「中庭」がある住まいをご体感いただくと
一瞬でお分かりいただけると思いますが、
「中庭」は想像以上に風がよく抜けます。

風がよく抜ける理由は、
まず人目を気にせず窓を開けっ放しにしておけるからです。
中庭に面する窓は人目を遮るためのカーテンがいらないため
カーテンの開け閉めをする必要がないし
誰かに侵入されるリスクもありませんからね。

そんなわけで
大きな開口からたくさんの風を取り込むことが出来るのですが、
カーテンありきの窓ではこれを実現することは
よほど人目がない所に家を建てない限り不可能に近いのでないでしょうか。
たとえ外構工事で多額の費用をかけて境界に目隠しのための塀を立てたり、
ウッドデッキに目隠しフェンスを立てるなどの工夫を凝らしても、です。

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✔️「中庭」がもたらす恩恵

「中庭」があると
そこから(家の中心付近から)たっぷりと採光が確保出来るため、
外周部からの採光がそれほど必要なくなります。

ゆえに外周部に設置させていただく窓は
小さめのサイズのものが多くなるのですが、
これがさらに風通しがよくなる要因となります。
入口を狭くし出口を大きくしたほうが
流体力学的には風がよく流れるからです。

そんなわけで弊社では
基本、外周部の窓は小さくし中庭の窓を大きくすることで、
家全体でしっかりと風を通していただくように
ご説明させていただいているのですが、
これを実現するためには外周部の窓もまた
人目が気にならない設計にすることが大切な要素となってきます。

つまり、基本外周部の窓も全て開けっ放しにしておけるよう
窓の設置位置、窓のサイズ・形状、ガラスの種類などに配慮する
というわけですね。

人目が気になって
カーテンが開けられないような窓ばかりつくってしまうと、
そもそも窓を開けることすら出来なくなり
風通しどころか予定していた採光すら
確保出来なくなってしまいます。

いかがでしたか?
「中庭」がある住まいが
風通しがよくなる理由をご理解いただけたでしょうか。

もっとも、花粉症やアレルギーがひどく
高性能な換気システムを導入するつもりだから
風通しをそこまで求めてないという方も
少なからずいらっしゃると思いますが、
やっぱり気候が良い時期には窓を開けて風を通したいなーと
お考えの方はこんな考え方があるということも
知っていただいた上で家づくりを行っていただければと思います。

それでは、また次回。

vol.235 過去と現在と未来

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「過去と現在と未来」です。

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およそ30年間続いたデフレがようやく過ぎ去り、
インフレターンに入った現在ですが、
実はデフレと言っても物価は30年前に比べて
それなりに上がっていたりします。

例えば、週刊少年ジャンプ。
30年前は190円だったのに現在は300円と約60%値上がりしています。
例えば、たばこ(マイルドセブン)
30年前は200円だったものが現在は580円と
約3倍近く値上がりしているようです。

この他、車に関しても
30年前だと100万円もせずに買えていた軽自動車が
今や200万円前後と2倍前後になっており、
決してなにもかもがデフレだったわけではありません。

また、この30年の間で
物価以外にも地味に上がってきたものが国民年金保険料です。
30年前は月額8,000円だった掛け金が
今や16,590円と2倍になっています。

この件については、この制度が出来た時と今とでは平均寿命が大きく違ってきたし、
なにより少子化によって払う人数が減っているので
これに関しては仕方ないところもありますが...

消費税に関してもこの30年間でずいぶんと負担が増えました。
30年前は3%だったの対し今や10%です。
(もう数年遡るとそもそも消費税自体ありませんでした)
当時2060万円で買えていた2000万円の家が今や2200万円と
140万円も負担増になっているという感じですね。

この30年の間で
平均年収が472万円から443万円と減っている上、
退職金も約2800万円から約1800万円と減っている
というデータからすると、なかなか厳しい状況の中
インフレが押し寄せてきているというのが現状です。

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✔️これからの家の持ち方

このようにデフレといえど価格が上がってきたものがある中、
実はこの30年間、家はあまり価格が上がっておらず
ずいぶんと買いやすかったため
誰もが望めば買えていた時期だったような気がします。

デフレの影響を受けて
住宅ローン金利も最低水準を更新し続けていたため、
安心して全期間固定金利の住宅ローンを借りることが出来たし、
ここ最近の災害の多さや酷さによってずいぶんと値上がりしましたが、
以前は火災保険料もずいぶんと安かったです。
電気料金だってこれから建てる方に比べるとずいぶんと割安でした。

ですが、この流れも現在直面しているインフレの流れによって
大きく変化していっています。
円安の影響をもろに受けて建築費はもちろん造成費や外構費に至るまで
全てが値上がりしていっている上、
ランニングコストとなる電気料金もかなり値上がりしています。

そして、金利。
現在長期金利が1.6%にまで到達し
さらに上がっていきそうな流れですが、
こうなると全期間固定金利の住宅ローン金利はもちろん、
家を建てる方の中の半分以上が選んでいると言われている
10年固定の住宅ローン金利も確実に上がっていきます。

所得水準が上がってない中、
建築費や造成費、外構費など全ての負担が上がり、
以前に比べて予算総額が膨れ上がった現在では、
負担を抑えるためには固定に比べて金利が低い
「変動金利」を選ばざるを得ないというのが現実なのかもしれません。

そして、そうなれば
住宅ローン審査もこれまで以上に厳しくなるし、
今後の金利上昇リスクに備えて
繰上げ返済資金を貯めていかないといけません。

なので、これから家を買おうとお考えの方は
コロナ前までに家を持たれた方とは
違った価値観で持たないといけないという感覚をお持ちいただき、
しっかりと知識をつけた上で家づくりをしていただければと思います。

それでは、また次回。

vol.234 ペアローンの世界

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「ペアローンの世界」です。

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これから家を建てるとなると、
土地を所有している場合でも
おそらく3000万円前後の総予算になるでしょうし、
土地も買わないといけないとしたら地域にもよるものの
おそらく4000万円を超える総予算になると思われます。

そして20代〜30代という年齢で家を建てるなら
ほぼ全額を銀行からの借り入れでまかなうことになると思いますが、
これくらいの年齢でこれだけの借り入れをしようと思うと、
夫婦・パートナー双方の収入を合算する可能性が高くなるかと思います。か。

実際、借り入れ可能な現実的な金額としては
税込み年収の6倍あたりが妥当だと言われているので、
4000万円借り入れしようと思うと、
世帯収入として700万円近くあることが望ましく
この年齢でこれだけの収入を一人でもらうのはなかなか難しいことです。

そんなわけで現在はペアローンによって
家を建てることが多くとなりつつあるので、
スムーズに住宅ローンを組めるようにするために
知っておいていただきたいことについて
今回はお伝えしていきたいと思います。

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✔️返済はキッチリと!

住宅ローン審査では、
銀行はまず申込人全員の「収入」「仕事」「勤続年数」
といった基本的な情報に加え、
借り入れ履歴やその返済状況といった信用情報を全てチェックするため、
事前審査に無事合格するためにはここをクリアしなければいけません。

例えば、車のローンがある場合、
そのローンがあることだけで問題があるわけではないのですが、
そのローンを完済しないまま住宅ローンを借りようとすると
住宅ローンの借入額が減ってしまいます。

仮に、何もローンがなければ毎月7万円なら返済が可能だとした場合、
車のローンが毎月2万円あるとしたら5万円が返済可能だとみなされ、
そこから逆算した金額しか融資してもらえなくなるという感じですね。

この場合、車のローンを全額返済すれば
借入額は増えるため(=解決策があるため)別段問題はないのですが、
仮に借り入れしているローンの返済が遅れたり滞っているとしたら
大きな問題となる場合があります。
金額の大小に全く関係なく。

この他「奨学金返済」
「携帯電話の利用料及び機種分割代金」
「キャッシング」「クレジットカード払い」などなど、
今やローン払いとなっているものだらけですが、
これら返済状況は全て信用情報データとして残っており、
目安で言うと過去5年分はこのデータは消去されないので
これら全てを遅れることなくキッチリと支払い続けていることが
とっても重要な要素となります。

仮に、たとえ1,000円という少額の返済だったとしても、
それが複数回遅れた事実があればローン審査に大きく響くし、
ましてや遅れが直近であればあるほどなおのこと深刻な状況となるので、
「借りたものはキッチリ返す」ことを心がけていただければと思います。

銀行が審査で見ていることは
「お金に対してルーズじゃないかどうか」というところです。


✔️収入の減少も織り込む

そしてもう1点注意していただきたいことが
「収入減少の可能性」です。

それは「転職」によってかもしれませんし、
「病気・事故」によってかもしれません。
あるいは「子育て」によってかもしれませんし、
「親の介護」によってかもしれませんが、
とにかく、長い道のりにおいて何が起こるか誰も予想出来ないので、
何が起こっても大きな問題にならないような
家の持ち方をしていただきたいと考えています。

家そのものの予算計画はもちろん「貯金」や「保険」の見直し、
そして生涯ローンでもある「電気料金」に対しての備えも忘れることなく
万全をきして家づくりに望んでいただければと思います。

それでは、また次回。

vol.233 日当たりはそれほど重要ではない

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「日当たりはそれほど重要ではない」です。

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「日当たりの良さ」は家づくりをする上で
最も重要なキーワードであると認識されていますが、
そこに固執し過ぎると家づくりのあらゆる局面で
色んな代償を払うことになります。

例えば、土地。
日当たりの良さに固執すれば
土地選びは必然的に「南向き」一択ということになりますが、
当然、人気が集中する南向きの土地は価格も割高に設定されます。
かつ、よほど立地が悪くない限り値引き交渉の余地もありません。

その上、南向きの土地は需要が供給を上回りがちなので、
南向きに固執してしまうと住みたい地域でいい土地が出てこない
という状態を生み出してしまいます。

そして、インフレが進む現在は
その時間のロスによって建築費が割高になってしまった
という状況を招きかねません。

日照を阻害されないぐらい広く土地を買えば、
南向きに固執せずとも
日当たりがいい土地を買うことが出来ますが、
この場合も当然、土地価格は割高になってしまいます。

そして、この場合に至っては外構工事コストも跳ね上がるし、
その後払い続けていく固定資産税までも割高になるという
悲しい現実が待っています。

なので、土地選びの観点からしても「日当たりの良さ」に
あまり固執し過ぎないようにしていただけたらと考えています。
日当たりが良くないのであればそれを考慮した上で
間取りと窓を設計すればいいのですから。

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✔️家づくりにも支障が出やすい!?

また、日当たりに固執し過ぎると肝心の設計にも支障が生じます。
まず、南向きの土地に建てる場合、
基本、全ての部屋を南向きでつくりたくなるため
家の中が開けっ広げ状態になります。

そして、それを防ぐためにカーテンが必要となり、
そのカーテンを開けることがないまま
薄暗く開放感が感じられない空間で毎日を過ごすことになります。

また、それに加えて耐震性にも支障が出かねません。
南向きに開口を多くつくればその分壁量が少なくなるし、
一方で窓がそれほど必要ないと考えられている
対極の北ばかりに壁量が多くなり、
結果、壁量バランスも悪くなりがちだからです。
(2階建ての場合、上からの荷重もあるので
なおのことバランスが悪くなります)

さらに部屋を南向きでつくれば
必然的に水回りが北に配置されることになりますが、
そうなれば湿気の多い水回りに直射光が差し込まない上、
風通しも悪くなってしまいます。

室内干し中心のご家庭にとっては
あまり好ましい環境ではありませんよね。
これらは生乾き臭とジメジメ感の原因になる上
洗濯物も乾きにくくなりますので。

これらが、日当たりがいい土地で起こりやすい問題です。

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✔️外構の予算オーバーが起こりやすい!?
日当たりに固執し過ぎると
外構工事では予算オーバーに大いにつながることになります。

南向きの土地の場合、ウッドデッキをつくるにしても
ウッドデッキ費用だけじゃなく目隠し費用も同時に必要となるし、
開けっ広げの家で防犯に不安が残るため
心理的に敷地に入ってきにくい工夫をしなければいけないからです。

日当たりを確保するために土地を広くした場合、
単純に施工面積が大きくなるし、
おそらく目隠しや心理的に敷地に入ってきにくい工夫が
先程同様に必要となるからです。
そして、当初計画していた予算から
いとも簡単に2〜300万円も足が出る結果となってしまいます。

いかがでしたか?

この説明だけではあまりピンとこないかもしれませんが、
日当たりのいい土地に立ち並ぶ家の多くをご覧いただくと、
「あ。そういうことか」とお分かりいただけると思います。

まとめると、
日当たりに固執すれば全てのコストが割高になると同時に、
(土地代、建築代、外構代)
その割に思ったより住みにくい家になってしまう可能性が高くなる。
という考え方も知っていただき、
その上で広い視野で家づくりを考えていただければと思います。

それでは、また次回。

vol.232 ローンの明暗

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「ローンの明暗」です。

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ローンを背負わないよりは背負った方が、
そしてローンを背負う場合、
若干背伸びするぐらいの方が
頑張って仕事をするようになるという意見は
「確かにそうだな」と納得させられるものの、
この議論をする上で大事なことはその度合いです。

例えば、現在は世帯年収が700万円あれば
収入合算すれば銀行から約8倍の5500万円を
貸してもらうことが出来るのですが、
共働きである場合はもちろん、
ご主人だけがこれだけ稼いでいるとしても
この決断はあまりすべきではありません。

たとえ土地を買って家を建て
これだけの予算が必要だとしてもです。

理由はその収入が維持出来なくなった瞬間に
家を手放さざるを得なくなる可能性が高くなってしまうからです。
おそらくこの収入でこれだけのローンを組んだ場合、
貯金をする余力がなくなってしまう恐れがあり、
金利が上がることになった時
繰上げ返済によって返済額アップを
回避することが出来なくなる可能性も高まってしまいます。

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✔️全てのリスクに対応することが大事

住宅ローンを組めば金利の中に
「団体信用生命保険」が含まれているため
債務者にもしものことが起こった場合、
ローンの残債はゼロになります。

ですが、それはあくまでそれに該当することが起こった場合のみ。
不慮の事故や病気で充分に働けなくなるでは単純に収入が減るだけで、
そもそも借り入れが現在の収入ありきで試算されているとしたら
ただただ住宅ローン返済に苦しみながら生活することになります。

また、事故や病気じゃなくても
出産によって奥さんの収入がガクンと落ちることも
可能性としては充分にあり得えます。
あるいは親の介護によって充分に働けなくなるという可能性も。
さらに、転職や会社の経営状況、自らの成績などによって
収入がアップダウンしてしまうこともゼロではありません。

そんなわけで、たとえ銀行が貸してくれるとしても、
また住みたい地域で住みたい家を建てるとしたら
それだけの予算が必要だとしても、
こういったリスクに充分に備えられないのだとしたら
決してそうすべきではないと考えている次第です。


✔️妥協は「悪」ではない

とはいえ、そうは言っても
子ども達をいい環境で育てていく
また生活の質を高めていただくためには
賃貸住宅より自宅を持っていただいた方がいいと考えています。

家を持てば太陽光発電を設置出来るため
今後上昇し続けることが予想される
電気料金の負担を大幅に軽減出来ることもありますしね。

家を建てる時には家にかける予算を最初に考えること、
そして出来ればそれをする前に
ライフプラン(人生設計)を専門家に行っていただき、
人生で起こりうるあらゆるリスクに備えた上で
家にかけていい予算を導き出してもらうこと、
これをオススメしています。

そうすれば、
あなたが考えている地域で家を持つことは難しいかもしれません。
あるいは、あなたが理想とする家を建てることは難しいかもしれません。
そして、住む場所や建てる家を妥協せざるを得ないかもしれません。

しかし、その現実を知っていただいた上で家を持つことこそ、
家づくりにおいてもっとも大事なことではないでしょうか。

不安に怯えることなく質の高い暮らしを送ることが出来る。
それなりに買いたいものが買え、行きたい場所に行くことが出来る。
子ども達にもしっかりお金をかけてあげることが出来る。
こんな生活が送れるとしたら最高ですよね。

それを実現していただくために
ローンの恐ろしさを
建てる前にしっかりとご理解いただければと思います。
ローンを良いものに出来るかどうか。
これも意識しながら家づくりを行ってください!

それでは、また次回。