vol.10 家づくりの現実と打ち手

こんにちは。
家づくりコラム。本日のテーマは「家づくりの現実と打ち手」です。

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昨今、住宅の価格は、
原材料費の上昇と税負担の上昇、
そして基本スペックの上昇によって、
上昇の一途を辿っています。

また、それに加えて、
インターネットやSNSの普及に伴い
追加オプションがどんどん加わり、
より家の価格が押し上げられて
いっているのが現状です。

結果、3年前と比べると、
ざっと400万円〜500万円ぐらい
価格差があると感じているのですが、
これをふまえた上で、
私たちが考えなければいけないのが、
今後はどのような家づくりを提案すべきかということです。

これまで通りの家づくりをしていたら、
明らかに家を建てる人が背負う負担が大きすぎて
これから迎える人生100年時代を
豊かに生きていくことができなくなってしまうからです。

ということで今回は、
家づくりの負担を下げる打ち手を
一緒に考えていきたいと思います。

------
家づくりは大きく分類すると、
「土地」「家」「庭」の3つがあるのですが、
まずは、負担減の最大の鍵を握る「土地」からいきたいと思います。


✔︎毎月の返済額の基準

毎月のローン返済額は、
ご主人様の手取り金額の30%以内に抑えるべきだと考えています。

家以外にも、子供の将来や
自分たちの老後のための
積み立てをしていかないといけないし、
家を持ったらそれで終わりではなく、
家を維持していくためにも
それなりの費用がかかり続けるからです。

そして、それらの費用に
奥さんの給料は全額飛んでいく
と言っても過言じゃないからです。

で、仮にご主人様の毎月の手取りが
25万円だとした場合、
返済額の上限は75,000円
ということになるのですが、
この場合、35年ローンで逆算した
借入額はざっと2,650万円となります。

なので、このローン額に
自己資金を合わせた額が
あなたが家づくりにかけられる
上限だということですね。

では、350万円自己資金があり、
建てる家に2,200万円かかるとしたら、
あなたはどのように家づくりを
すべきなのでしょうか?

外構工事(庭)に100万円、
地盤改良工事に100万円、
諸経費に150万円かかるとして
考えてみてください。

この場合、
土地にかけられる費用は、
土地にかかる別途経費も含めて、
450万円ということになります。

なので、土地から買わなければいけない場合、
土地そのものにかけられる予算は、
350万円〜400万円ということですね。

「え!?少ない...」
そう思われたかもしれませんが、
実は、これが家を建てるほとんどの人たちが
目を向けなければいけない現実です。

経済的な面を重視してみたら、
とてもじゃないけど
土地に1,000万円も予算を
かけている場合じゃないんです...。
全額、親からの援助でもない限りは...。

1,000万円の土地を買った場合、
100万円ほど別途経費がかかると考えると、
ざっと650万円予算が押し上がり、
毎月の返済負担が20,000円ぐらい
上がってしまうわけですからね。
かつ、それは35年もの長い間、
固定されてしまいます...。

負担が増えた分、貯金の原資も減るため、
繰上げ返済のために貯金をするにしても、
思っている以上にお金も貯まらないでしょう。

それに加えて、今後は
ますます社会保障費や税負担が上がり、
20,000円手取りを増やそうと思うと、
40,000円近く給料が上がらなければ
いけないようになると思うので、
その点から見ても、
住居費の割合を抑えることは大事なことです。
vo.10家づくりの現実と打ち手1.jpg

✔︎土地を買わないという選択肢

そこで、出てくるのが、
「土地を買わない」という選択肢です。
つまり、実家に土地が余っているなら、
そこに建てるということですね。

もちろん、
実家に土地が余ってない人は、
土地を買わざるをえないし、
「親の近くで暮らすなんてありえない」
と思っている人もいると思うので、
絶対にそうした方がいい
というわけじゃないのですが...

でも「それもアリかも?」と
思える余地があるのなら、
もう少し具体的に検討してみても
いいんじゃないかなと思います。

仮に、実家に土地があり、
土地にかかる負担を
全額親が負担してくれたとしたら、
あなたは丸ごと土地にかかる費用を
削り落とすことが出来ます。

先程の場合であれば、
2,550万円で家づくりをすることができる
ということですね。

また、ご両親の年齢や
仕事の状況にもよりますが、
実家の近くに住めば、
お子さんを見てもらいやすくなります。

結果、夫婦そろって、
ガッツリ働き続けることができるし、
お子さんが休んだり早退するような時も、
仕事を休む必要も少なくなるでしょうから、
仕事の選択もしやすくなります。

このほかにも、時々ご飯を一緒に食べれば、
食費も浮くでしょうし、
家事の負担も少し減るかもしれません。

とまあ、実家に住んだ場合の、
メリットばかりを挙げてみたのですが、
親の近くに住むということは、
逆に言うと生活に干渉される恐れもあります。

なので、その点も
夫婦でじっくり話し合った上で、
最良な家づくりの選択を行ってください。

とにかく、土地は
家づくりの予算を最も左右する材料なので、
ここを一番よく考えてから
家づくりを始めていただけるといいと思います。

それでは、また次回。
vol.10家づくりの現実と打ち手2.jpg

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※日時は変更になる可能性があります。

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12/5(月)・12/6(火)
12/12(月)・12/13(火)
12/20(火)・12/21(水)
開催時間 10:00~/12:00~/14:00~ 
※日時は変更になる可能性があります。
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vol.9 コストを下げる打ち手も知る

こんにちは。
お家づくりコラム。本日のテーマは「コストを下げる打ち手も知る」です。

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家のコストを最も左右するのは家の面積ですが、
これは、みんなができるだけ広くつくりたいと思っている
リビングダイニングキッチン(LDK)も例外ではありません。

つまり、リビングダイニングキッチンも
広くつくればつくるほど
それに連動して家の価格が高くなるということです。

となると、
①家の価格が高くなる、か、
家の価格が高くなるのが嫌であれば、
②高くならないようにLDKを削る
③LDKを削るのが嫌なら、別のところを削る
の3つのうちのどれかを
選択していただくことになるのですが、
あなたならどの選択をされるでしょうか?

では、具体的に数字を当てはめて
考えてみましょう。
LDKの広さは
16帖でもいいのかなと思っていますので、
独断と偏見で、この広さを基準として、
数字を当てはめていってみます。
(対面式のキッチンに、4〜6人掛けのダイニングテーブル、
そして3人掛けのソファーがいい感じで収まるのがこの広さです。)

------
✔︎①の選択の場合

例えば、あなたがLDKを
20帖でつくりたいとお考えだとしたら、
4帖家が大きくなるということになります。

となると2坪家が大きくなるのですが、
そうなれば約120万円家の価格が高くなります。

なので、それでもLDKを大きくしたい
とお考えであるとしたら、
かつ、そうすることが
予算的にも全く問題ないのであれば、
そうした方がいいでしょう!

------
✔︎➁の選択の場合

他方、LDKは広くしたいけど、
それに逆行して予算は削らなければいけないとしたら、
LDK以外で削れるところがないか
考えてみて欲しいのですが、
それが難しいとしたら、
余分に広くつくろうとしている
LDKを削らざるをえなくなります。

つまり、20帖ではなく16帖でつくるということです。

この場合、そうするかしないかを判断する基準は、
LDKに置こうと思っている家具のサイズが
16帖になったとしても問題ないかどうかです。

例えば、L型の大型のソファーを
リビングに置きたいとお考えであれば、
もしかしたら、
ダイニングとリビングの間に
全くゆとりがなくなってしまうかもしれないし、
ソファーを置かないのであれば、
そうしていただいても全く問題はないでしょう。

なので、LDKの広さを決める基準として
どんな家具を置こうと思っているのかと
そのサイズ感を把握してもらっておくと
どうするかの判断がよりつきやすいかと思います。

------
✔︎③の選択の場合

LDKは広くつくりたい...
でも予算は上げたくない...
おそらく、こうお考えの方が大多数ではないでしょうか。

ここで大半の時間を過ごす
と言っても過言ではないことから、
できるだけ開放感のあるLDKにしたいと
思うのは当たり前の感情です。

例えば、
10帖にしようと思っていた寝室を6帖にすれば、
コストを増やすことなく
LDKを広くつくることができます。

あるいは、6帖にしようと思っていた
子ども部屋を4帖半にすれば、
そして子ども部屋が2部屋だとしたら、
わずかなコストアップで
LDKを広くつくることができます。

壁面を有効利用して収納をつくれば、
床面積を減らしながらも
よりたくさんのモノが片付けられる
収納にすることができるし...
そもそも平屋にすれば、
階段分面積を削ることができるし...
廊下をなくすことができれば
部屋も収納も縮めずとも
面積を縮めることができます。

なので、どうしてもLDKを
小さくしたくないという方は、
これらをバランスよく採用することによって、
コスト調整していただければと思います。
vol.9コストを下げる打ち手も知る1.jpg

✔︎最後にまた違った意見を...

①~③までと違った意見になりますが、
「LDKも小さくしながらそれ以外の所も削る」
というまた別の選択肢もあります。

家にお金を掛けすぎるよりも
もっと別のことにお金を掛けるという考え方もいいでしょう。

例えば、この選択をすることによって
240万円コストが下がったとします。
ローンの利息も含めると
300万円お金が浮いたことになるのですが、
そうなれば家族で旅行に行く回数が増えるし、
旅行プランもより良いものにでき、
思い出づくりや子供たちに貴重な体験価値を
与えることもできます。

また、そのお金を老後のための
資産運用に回すことができれば、
これからの暮らしの不安を
少しでも和らげることもできますね。

もちろん、せっかく建てるんだから
妥協したくない気持ちも分かりますし、、
SNSやインターネットの普及によって
かつてないほど広告にまみれた世界に生きているため、
その誘惑に負けてしまうのもある程度は仕方ないと思います。

ですが、35年という長期間
負債を背負ってしまうのが家づくりでもあるため、
未来とも向き合った上で予算を考えるべきだと思います。

これから家づくりをしようと思っている方も、
今まさに家づくりをしている方も、
コストが上がることばかりじゃなく
コストを下げるための知識も、
同時に身に付けていっていただければと思います。

それでは、また次回。
vol.9コストを下げる打ち手も知る2.jpg

vol.8 合理的に考えるべき子ども部屋

こんにちは。
本日のコラムは「合理的に考えるべき子ども部屋」です。

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子ども部屋の広さは
6帖がスタンダードですが、
ここ最近は4帖半へと変わりつつあるようです。

実際、2.6m×2.6mのこの空間に
置こうと思っているものが
シングルベッドと学習机だとしたら
個の広さでも全く問題ありません。

また、子どもたちの多くは、
高校卒業とともに家を出ていくでしょうし、
となると、そのまま帰ってこないかもしれないので、
その点も考慮すると、
そこにかけるコストを最小限にしておくことは、
賢明な選択とも言えます。

ということで、
前回の寝室に引き続き、
今回は子ども部屋について
お伝えしていきたいと思います。

主な論点としては、
子ども部屋の広さではなく、
2階につくるべきなのか、
それとも1階につくるべきなのか、
ということです。
vol.8合理的に考えるべき子ども部屋1.jpg

✔︎子どもが小さいうちは

まず、子どもが未就学の時に
家を建てる方がほとんどだと思いますが、
では、子ども部屋を2階につくった場合、
はたして子どもたちは
自分の部屋を使いやすいのでしょうか。

もちろん、答えは「No」ですね。
子どもたちは、お母さんの姿が
見える場所にずっといますからね。

つまり、子どもたちは
ずっとリビングやダイニング付近で過ごすため、
そこに子どもたちの絵本やおもちゃなどを
集中して置くことになり、
いつもリビングダイニングが
散らかった状態になってしまいます。

全く使われてもなく散らかってもいない
2階の子供部屋とは裏腹に...です。

一方で、子ども部屋が1階にあると、
絵本やおもちゃを
子どもの部屋に置いておきやすくなるし、
常に母親の姿が見え、気配が感じられれば、
自分の部屋でも安心して過ごすことができます。

結果、リビングやダイニングも
比較的片付いた状態のまま保ちやすくなります。

また、子ども部屋であれば、
少々散らかっていても気にならないし、
来客時もそのドアさえ締めておけば、
片付けにあたふたすることもないです。

------
✔︎子どもが思春期に入ってから

多くの方が、
主に思春期のことを想定して
子ども部屋をつくろうとします。

十分なプライバシーを担保するために、
親がいるリビングやキッチンとは
階層を隔てた2階にすべきだと。

もちろん思春期の子どもたちにとって
これは嬉しいことかもしれませんが、
この時期を重視すると、
2階に子ども部屋をつくってしまう
可能性がグンと高くなります。

結果、先程お伝えした通り、
子どもが思春期に入るまでの間
リビングやダイニングが散らかりやすく、
10年余りもの長期間片付けや掃除に悩みながら
過ごし続けることになります。

なので、子どもの思春期の時を
重視したいという方は、
必要な時、子どものプライバシーが
確保してあげられるように、
1階に子ども部屋をつくることを
オススメしています。

------
✔︎子どもが出て行った後

悲しい現実かもしれませんが、
進学や就職、結婚などを機に
やがて子どもたちは家を出て行きます。

となると、
子どもたちの部屋は空き部屋となるのですが、
家を建てる時は、
そうなることを想定した上で、
間取りを考えておくべきです。

そして考えると、子ども部屋は
2階にあるより1階にある方が、
使い勝手がいいような気がしませんか?

自分たちの部屋として使うにせよ、
収納部屋として使うにせよ、
客間として使うにせよ、です。

また、もっと長い目で考えると、
歳をとり足腰が悪くなったとしても、
1階だけで過ごせるようにしておけば、
生活に困ることもなければ、
1階に部屋や収納が足りないことによる
増築工事をする必要もなくなりますしね。

いかがですか?

子ども部屋に関しては、
ずっとその用途で使い続ける空間ではないため、
この部屋をライフスタイルに応じて活用できれば、
より使いやすく、利便性に富み、
暮らしやすい住まいをつくることができます。

なので、この子ども部屋に関してもまた
固定概念に縛られず、
柔軟に考えてみてもらえたらと思います。

それでは、また次回。
vol.8合理的に考えるべき子ども部屋2.jpg

vol.7 寝室の適切な広さ

こんにちは。
本日のお家づくりコラムは「寝室の適切な広さ」についてです。

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住宅展示場に行くと、
リビングはもちろん、
寝室もかなりゆったりとつくられているし、
普通に建てられているお家でも、
寝室は子供部屋よりも広めにつくられるのが一般的です。

そのため家を建てるにあたって
いくつか家を見て回っているうちに、

「どのお家も、寝室は広めに設計されている」
  ↓
「寝室は広めなのが普通なんだな」
「寝室は広めがいいんだな」
  ↓
「我が家も寝室は広めにしておこう」


となり、自然とゆったりとした
寝室をつくることが多いです。

しかし、家の床面積が増えれば
家のコストも高くなってしまうので、
できれば大きくする必要がない場所は、
最小限のサイズでつくることもおススメします。

------
例えば、寝室で多いのが10帖という広さですが、
そもそもこの広さがいったいどれくらいなのか
ご存知でしょうか?

感覚的にどれくらいとかじゃなく、
縦横それぞれ何cmずつあるのか
知っているかどうかということです。

10帖という広さは、
長手方向の有効寸法が4m42cmで、
短手方向の有効寸法が3m51cmなのですが、
これを知った上で考えていただきたいことが、
この部屋には一体何を置く予定なのかということです。

シングルベッドを2台並べるのか?
それともクイーンサイズのベッドが1台なのか?
それともダブルベッドを2台並べるのか?
それともベッドは置かず布団を敷いて寝るのか?

そして、もしベッドを置くとしたら、
それぞれのベッドのサイズを知っておくことも重要です。

一般的なサイズとしては、
シングルベッド=幅90cm、
セミダブルベッド=幅120cm、
ダブルベッド=幅140cm、
クイーンベッド=幅180cm、
といったところでしょうか。
(長さは全て2mぐらいです)

では、これらを踏まえた上で、
あなたはどのベッドを何台置く予定でしょうか?

ここで、仮にダブルベッドを
2台並べて置くとして考えてみると、
ベッドが占有するスペースは、
140cm×2台=2m80cmとなり、
どちらも長さは2mなので、
4m42cmー2m80cm=1m62cm、
3m51cmー2m=1m51cmとなり、
かなりの余白が部屋に出来ることになります。
vol.7寝室の適切な広さ1.jpg

では、寝室に隣接して
広々したウォークインクローゼットを
つくっていると仮定して考え、
そこに衣類も布団も雑貨も全て片付けられるとしたら、
あなたはベッド以外寝室に置くものはあるのでしょうか?

タンス?
おそらく持ち込まない人が多いだろうし、
持ち込んだとしても、
ウォークインクローゼットの中に
納めるよう設計しませんか?

ドレッサー?
おそらく化粧も洗面かリビングでするの
いらない場合が多いかと思います。
それならリビングや洗面に
それらを片付ける場所を確保しておく方が大事ですよね?

テレビ?
スマホを持つのが当たり前の今、
テレビも寝室には必要ないと思われます。
仮に必要だとしても、
壁かけにすれば全く場所をとりません。

そんなこんなで、
寝室は10帖も必要なく、
もっと削ることができるというわけです。
たとえダブルベッドを2台並べて置くとしても...です。
この部屋は、文字通り寝るだけの部屋なので、
寝ている時間以外ここで過ごすことがないでしょうしね。

仮に、6帖にすることができれば、
4帖(=2坪)家を小さくすることが出来るため、
平屋なら約120万円、2階建てなら約100万円、
これだけで建築コストをカットすることができます。

もちろん、資金的にゆとりがあり、
どうしても寝室は広いほうがいいとお考えなら、
そうする必要もありません。

でも、この浮いたお金分予算が削れるとしたら、
これを家以外の何かに使うことができるし、
あるいは、グレードアップや本当はやりたかったこと
(漆喰壁や塗り外壁、ステンレスキッチンなど)
に使うこともできます。

なので、たとえ他のみんなが、
当たり前にように広々と寝室をつくっていたとしても、
あなたにとってそれは必要ないと思ったら、
そんなの気にせず、必要な広さでつくってもらえたらと思います。

今回は、寝室に集中して話をさせていただきました。
ぜひ、参考にしてください!

それでは、また次回。
vol.7寝室の適切な広さ2.jpg

vol.6 光の種類と間取りの可能性

こんにちは。
お家づくりコラムvol.6は「光の種類と間取りの可能性」です。

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前回、土地に合わせて家を建て
無駄な余白をつくらないことが、
外溝工事の予算を大幅に狂わせないために必要だと
お伝えしましたが...
これを実行するのは、
実はそう簡単なことではありません。

なぜなら、できるだけ敷地いっぱいに
家を建てようと思えば、
土地の日当たりの良し悪しに関係なく
建物を配置せざるをえないからです。

つまり、日当たりが悪い場所にも
部屋をつくってもいいですよとならなければ、
この実現は難しいということですね。


例えば、
すぐ南に家が建っている土地に家を建てる場合、
真夏以外はその敷地には日陰ができることになります。

それゆえ、一般的には日陰となる部分を避け、
直射日光が入る位置に家を配置します。
そして、できるだけ全ての部屋を南向きでつくります。

結果、必然的に2階建ての家が完成し、
かつ、敷地に余白がたくさんできることになります。

しかし、ここで立ち止まって
考えてもらいたいことが、
「全ての部屋の日当たりを
本当に良くする必要があるのか?」ということです。

まずは「寝室」です。
なぜなら、寝室は文字通り寝るだけの部屋なので、
太陽が昇っている時間に使うことがありません。

つまり、それなりに明るくはしたいものの、
そのためにわざわざ直射日光が入り続ける
南に位置させる必要はないのでは?ということです。

また「子供部屋」に関しても、
同じことが言えるのではないでしょうか。

子供たちは、平日の昼間は学校に行っているし、
休日も自分の部屋ではなく、
広々としたリビングで過ごすことが多いでしょう。

そして、やがて受験を迎え、
部屋で過ごすことが多くなったとしても、
直射日光が日中ずっと射し込む部屋では、
かえって勉強に集中しにくいのではないでしょうか。
vol.6 光の種類と間取りの可能性1.jpg

✔︎光は直射日光だけじゃない?

家づくりをする時に知っておくべきことが
『光=直射日光』だけじゃないということです。

例えば、北の窓からは
1日を通してずっと直射日光が入ってきませんが、
かといって北窓は暗いわけでもなければ、
むしろ日中ずっと安定した光を室内に採り込んでくれます。

また、家の中の壁を白くする理由は、
室内に入ってきた光を反射させ
家全体に拡散するためです。

この2つのことから言えることは、
光は何かに反射して拡散していくということなのですが、
この反射光をうまく使えば、
家全体に満遍なく光を届けることができます。

とはいえ、
カーテンで光を遮ってしまうと、
光が入ってくることもなければ、
光が拡散していくこともないので、
そもそも論として、
いかにカーテンがいらない窓をつくることができるかが
鍵にはなってきます。

しかし、光にはこの2種類があると
建てる前に理解しておけば、
どの部屋にどちらの光が必要なのかが分かるため、
部屋の配置に柔軟性を持たせることができると思います。

また、日陰にも部屋を配置することができるため、
わざわざ直射日光のために、
部屋を2階につくる必要もなくなり、
敷地をより有効活用できるようになります。

そして、外構工事のコストも落とすことも可能です。
同時に、1階が大きくなれば、
家の使い勝手もいいでしょうし、
将来的にもその方がいいかもしれません。

ということで、家を建てる前に
「光は直射日光だけじゃないよ」ということを、
ぜひ知っておいてください。

それでは、また次回。
vol.6 光の種類と間取りの可能性2.jpg

vol.5 家づくりの3つの基本

こんにちは。
お家づくりコラム、vol.5は「家づくりの3つの基本」です。

------
外構工事にかかるコストは、
建てる家や土地の状況によって大きく異なるのですが、
その相関関係をよく理解してないまま家づくりを進めてしまうと、
終盤で家づくりの予算が
大きく狂ってしまうことがあります。

結果、泣く泣く貯金を切り崩すか、
親に泣きついて援助してもらうか、
中途半端な状態で放置するか、
の選択を迫られることになるかもしれません。

後からそんな悲惨な状態にならないために、
外構工事のことまで考えて、予算、土地、家の計画を
立てていきましょう。

------
では今回は、外構工事の予算について、
知っておくべき3つのコトについて
お伝えしていきたいと思います。

どれも言われてみると
「確かにそうだよね」となるのですが、
案外気が付かないことが多いです。
この3つが原因で工事費用がかさんでしまうので、
ぜひこの機会に知っておいてください!
vol.5家づくりの3つの基本1.jpg

✔︎土地は広くしない!

当たり前のことですが、
土地を広くすればするほど外溝工事は高くなります。

なので、新たに土地を買うにせよ、
田んぼや畑を造成するにせよ、出来るだけ土地は小さくするほうがいいです。

ですが、いざ土地を探し出すと、
更地の状態の土地は狭く感じてしまい、土地を広げようとしてしまいます。

また、田んぼや畑を造成する場合は、
「せっかくなので広めにしておこう!」となりやすく、
意味なくだだっ広い土地をつくってしまいがちです。

結果、工事面積が広がり、
想定以上の工事見積もりが出てきて、
後からビックリってことになるわけです。


✔︎土地に合わせて家を建てる!

土地を広げすぎると
外構工事面積が広がるのと同じように、
土地に余白をつくりすぎるのも、
外構工事面積が広がる原因となります。

例えば、土地面積が60坪もあれば
充分平屋を建てることが出来るのですが、
多くの方が当たり前のように、
この広さの土地に総二階建ての家を建てようとします。

もし、30坪の平屋を建てれば、
外構工事面積は残りの30坪だけで済むのに、
ここに上下15坪ずつの2階建てを建ててしまったら、
さらに15坪分外構工事面積が増えることになります。

もっと酷いのは、
平屋を建ててもまだ余り過ぎるぐらい
広い土地であるにもかかわらず、
総二階建ての家を提案することです。

おそらく、これはそうした方が
家のコストが安くなるから
そういう提案をしているのだと思いますが、
そうすることによって、
安くなった家のコスト以上に
外構工事のコストがかかってしまうとしたら、
それって全く意味がないですよね。。


✔︎家と外構は必ずセットで考える!

最後に覚えておいて
いただきたいことがこれです。

例えば、大吉ホームで提案しているSIMPLE NOTEのお家。
見た目がよいため、庭に華美な装飾を加える必要もなければ、
防犯性とプライバシー性に配慮した住まいになっているので、
目隠しや塀や植栽などをする必要もありません。

結果、最低限の外構工事だけしておけばいいので、
工事費用も最小限に抑えられます。
vol.5家づくりの3つの基本2.jpg

いかがでしたか?

この3つを意識しながら
家づくりを進めていただければ、
家づくりの終盤に行う
外構工事の予算が大幅に狂うことは
まずなくなると思います。

結果、資金計画で決めた
予算から大きくかけ離れることなく
家づくりをやり遂げることができ、
スッキリした気持ちで後々暮らしていくことができます。

なので、これから家づくりをする方は
この3つの基本に従って
家づくりを進めていただければと思います。

それでは、また次回。

vol.4 三大出費のバランス

こんにちは。
お家づくりコラムvol.4は「三大出費のバランス」についてです。

------
お子さまが小学校に上がる前後のタイミングで
多くの方が家を建てられます。
この時、向き合って考えてもらいたいことが、
今後、どんな出費がどれくらい必要になるのか
ということです。

それらを把握していないまま家づくりをしたら、
確実に予算をかけ過ぎてしまい、
後から経済的に困窮してしまいます。

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例えば、子供たちを
いい大学に行かせたいと思うなら、
早ければ小学校から、
遅くとも中学から
それなりに投資が必要になってくるし、
高校に入るとなおのこと投資が必要となってくるので、
それらの費用をどう捻出するかを
今のうちから考えておかないと、後から困ったことになります。

中学・高校になれば、修学旅行費もいるし...
カバンや靴、部活動にかける費用なども必要になるし...
それ以外でも洋服代やお小遣いもいりますね。

そして、その投資のピークは
大学の時にやってくるですが、
仮に県外の大学に進むとなれば、
学費の他に家賃・生活費・電気・ガス・水道代などが
必要となってくるので、
それこそコツコツとこの資金を準備しておかないと、
たとえ夫婦そろって働いたとしても
とてもじゃないけど所得だけでは
これらの支払いをするのは難しいでしょうし、
学資保険を利用したとしても、
充分な穴埋めは難しいのではないでしょうか。

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✔︎資産形成は長期で考える

また、家を建てるタイミングというよりも、
今すぐから実践して欲しいのが
やがて働けなくなった時のための資産形成です。

年金支給がなくなることはないと思いますが、
働けなくなった後に
一体どれだけ年金がもらえるのか未知数だからです。

また、事故や病気のせいで、
思ったよりも早いうちから働けなくなってしまう可能性だって
ゼロではありません。

なので、今のうちから長期的にコツコツと積立し、
運用していくことが大事だと考えています。

資産運用は、長期になればなるほど
複利効果によって爆発的に
お金が増えていきますから。

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そこで、オススメなのが、
以下の2つの制度を利用して、
お金を積み立てていくことです。

1つは「iDeCo」と呼ばれている
個人型の確定拠出年金です。
分かりやすく言うと、
会社に勤めている誰もが納めている
国民年金と厚生年金に上乗せして、
個人が納める年金です。

これがいい理由は、
掛け金が全額控除の対象になることです。」

つまり、年末調整で
納めた税金がいくらか返ってくるのですが、
例えば、年収が約500万円の人だと、
所得税の税率が10%、
住民税の税率も10%なので、
掛け金の20%が年末調整で返ってくる
というわけです。

言い換えるなら、
この年金を積立ていくだけで、
必然的に毎年20%ずつ
お金が増えていっているというイメージです。
運用によって増えるお金とは別でですよ。

そして、もう1つは「つみたてNISA」という制度です。

これは、先程の「iDeCo」とは違い、
所得控除になるわけではないのですが、
投資・運用によって増えたお金に対してかかる
約20%の税金が控除される制度です。
(iDeCoも同じく税金が控除されます)

それゆえ、これにも
限度額いっぱいまで積み立てていければいいのでは?と
思っています。
(IDeCoが月23,000円、つみたてNISAが月33,000円なので、
夫婦揃って上限まで掛けるなら毎月112,000円となります。)

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いかがでしたか?

教育資金、老後資金について
お伝えさせていただいたのですが、
これに加えて、旅行や遊びにいくための積立も
必要かもしれません。

なので、家づくりをする時には、
こういったまだ見ぬ費用のことまで
ある程度想定した上で、
自分たちが毎月払っていくべき
返済額を導き出してもらえたらと思います。

それでは、また次回。
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vol.3 理想の予算とその実現方法

こんにちは。
定期的に発信しているコラム。
vol.3は「理想の予算とその実現方法 」です。

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今や共働きはごく当たり前となっていますが、
共働きであることを前提としても、
毎月のローン返済額は
ご主人様の手取りの30%以内で抑えるべきだと考えます。

仮に手取りが
30万円だとしたら9万円以内、
25万円だとしたら7.5万円以内、
20万円だとしたら6万円以内、
といった感じですね。

理由は、家という資産を持った以上、
資産を維持するためにはそれなりの費用がかかるため
その時に備えてコツコツと貯めていかないといけないし...
子供たちの進学の費用も
コツコツと貯蓄していかないといけないし...
働き続けるために自分への投資も怠ってはいけないし...
豊かな老後を過ごすために
長期積立投資もしていくべきだと思うからです。

そして、旅をしたり遊びに行くなど
非日常を体験するためには、
まとまった資金が必要になってきます。

つまり、こういった費用に
おそらく奥様の給料の大部分が
消えていくことになる可能性が高いので、
できるだけご主人様の収入の範囲内で
家づくりをした方がいいというわけですね。
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とはいえ、そんな想いとは裏腹に、
無情にも建築コストは大幅に上がってしまったので、
これから家を建てる人は、
これまでの常識を一掃しなければ、
この作戦を実現するのが難しいのではないでしょうか。

例えば、ご主人様の手取りが25万円だとしたら、
設定する毎月のローン返済額は
7.5万円以内ということになりますが、
仮に35年返済でローンを組み、
1%の固定金利を選択したとしたら、
借り入れできる額は2,650万円となります。

そして、これに自己資金を合わせた額が、
家づくりにかけていい金額となります。
つまり、貯金の一部と親からの援助を
足した金額が300万円だとしたら、
合計2,950万円が総予算というわけですね。

では、土地と家と庭以外に250万円かかるとしたら、
あなたは残りの2,700万円で
いったいどのような選択をすべきなのでしょうか。

土地がない場合、どこで買うべきなのでしょうか。
どれくらいの予算を土地にかけるべきなのでしょうか。
そもそも土地を買わず、
実家の余った土地に建てさせてもらうべきなのでしょうか。

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まずは、ここから夫婦で話し合って
よく考えて決断しなければいけません。

この場合、個人的には土地を買うとしたら、
土地の予算を500万円以内に抑えるべきだと思います。
そして、庭に50万円、家に2,150万円
という予算設定をします。

理由は、子育て世代の家族が
不便なく暮らしていくための家を建てようと思えば、
家にはこれくらいの予算が必要だからです。

とはいえ、この予算で建てられるお家は、
周りの人に比べて大きなお家ではありません。
むしろ面積だけを聞くと「えっ?」と驚く広さでしょう。
周りの人よりも部屋数も少なくなるでしょうし、
一つ一つの部屋も少しずつコンパクトになるでしょう。

ゆえ、あなたが家に多くを望むのだとしたら、
土地は買わず実家に余っている土地に建てる
という選択肢をオススメします。

そうすれば、土地を買うよりも
土地にかける予算を抑えることができ、
もっと家の予算を増やすことができますからね。
理想の予算とその実現方法 2.jpg

✔︎最悪の選択肢とその理由

家づくりをする上で
最も取って欲しくない行動は、
予算の枠を大幅に超えてしまうような
土地を買おうとしたり、家を建てようとすることです。

もちろん、共働きであれば
土地と家の予算を両方増やしたとしても、
ローンも組めるし、
たちどころに返済が苦しくなるわけでもないと思います。

しかし、その上がった予算を
奥様の収入から補填するとなれば、
必然的に先程あげた費用のどれかを
削らなければいけなくなります。

500万円予算が上がったら毎月1.5万円分、
1,000万円予算が上がったとしたら毎月3万円分、
何かを削らないといけないというわけですね。

仮に「つみたてNISA」を利用した
長期積立投資の掛け金を削ることになったとしたら
35年後には2000万円〜3000万円ぐらい
持っているお金に違いが生じているかもしれません。

なので、先行きが不透明な
これからの時代に備えていくためにも、
まずは家づくりの予算を
ご主人様の収入だけでやっていけるくらいに設定すること、
そしてその予算の中で、どんな家づくりができるかを
自らの選択肢と照らし合わせて、
これまでの常識や周りの意見に振り回されることなく
冷静にじっくりと考えてみていただければと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
それでは、また次回。