長期金利の上昇が与える家計への影響

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「長期金利の上昇が与える家計への影響」です。

---------
長期金利の代表的な指標である10年物国債の流通利回りが上昇すると、それに伴って長期金利も上がります。

と言われても、正直あまり実感が湧かないですよね。
ということで今回は、この動きが家づくりにどんな影響を与えるのか、分かりやすくお伝えしていきたいと思います。

長期金利が上昇すると、一部の住宅ローン商品の金利も引き上げられます。
具体的に影響を受けるのは、銀行が主に扱っている変動型ローンの中の「10年固定」と、フラット35に代表される「全期間固定型ローン」です。


vol.255simplenoteblog1.png

✔ 金利が上がると、利息はいくら増えるのか?

では、仮に金利が0.5%上昇した場合、支払う利息はどの程度増えてしまうのでしょうか?
10年固定をおすすめする方と、全期間固定をおすすめする方は条件がまったく異なるため、ここではそれぞれ分けて考えていきます。

まずは、10年固定型住宅ローンの場合から見てみましょう。
10年固定をおすすめするのは、返済期間を20年以下に設定できる方です。
多くの自己資金を用意できる方や、土地を購入する必要がなく、家づくり全体の予算を大きく抑えられる方が該当します。

ここでは、借入額1,500万円、返済期間20年、金利1%と1.5%で比較してみます。

金利1%の場合 → 68,984円
金利1.5%の場合 → 72,382円
金利が0.5%上がるだけで、最初の10年間は毎月3,398円の差が生まれます。
その結果、10年間で407,760円も支払利息が増える計算になります。

さらに10年経過後、それぞれの金利が1%ずつ上昇したと仮定すると、
金利2%の場合 → 72,456円
金利2.5%の場合 → 75,992円となり、
残りの10年間も毎月3,536円の差が発生します。

3,536円 × 120回 = 424,320円
さらにこれだけの利息差が生じることになります。

つまり、20年間トータルでは、832,080円もの返済差が出てしまうのです。
これを割合で見ると、金利がたった0.5%上がっただけで、利息の支払いは約42%も増える計算になります。
そして、これが全期間固定ローンになると、影響はさらに深刻になります。


✔ 返済期間が長いほど、利息は大きく膨らむ

自己資金をあまり準備できない方や、まったく用意できない方、また土地から購入して家づくりをする方の多くは、全期間固定型ローンを選択せざるを得ません。

なぜなら、変動金利の上昇リスクを背負うのは、あまりにも危険だからです。
途中で金利が上がれば、返済が一気に苦しくなり、最悪の場合、破綻してしまう可能性も高まります。
せっかく建てた家を手放すことほど、家づくりにおいて避けるべき失敗はありません。

では次に、借入額2,500万円、返済期間35年、金利1%と1.5%で比較してみましょう。
金利1%の場合 → 70,571円
金利1.5%の場合 → 76,546円
このケースでは、毎月の支払いが5,975円増えることになります。
全期間固定ということは、この差が35年間、420回続くということです。

結果として、支払利息は2,509,500円も増加します。
割合で見ても、利息負担は約54%も増えてしまいます。

いかがでしょうか?
わずかな金利差が、これほど大きな利息差につながることをご理解いただけたのではないでしょうか。
毎月の返済額だけを見ると、数千円の違いなので、それほど大きな負担に感じないかもしれません。

しかし、冷静に総額で計算してみると、住宅ローンがいかに大きなお金を左右するものかが分かります。
だからこそ、住宅ローンを選ぶ際には、最も重要な「利息」についてしっかり理解したうえで、自分に合ったローンを選んでいただきたいと思います。

それでは、また次回。

vol.254 住宅侵入リスクと家づくり

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「住宅侵入リスクと家づくり」です。

---------
三井住友海上火災保険が発表したデータによると、「7割以上の家庭に住宅侵入リスクがあり、そのうちの6割以上が防犯対策をしていない」とのことです。

そして、多くの人が無意識のうちに家の中に侵入されやすい状況を自ら作り出してしまっているようなのですが、以下の項目に当てはまるものがある方はどうやら泥棒に狙われやすいようです。

①植木や枯れ木の手入れがされていない
②玄関先が掃除されていない
③ポストにチラシなどが溜まりがち
④夜、自宅周辺が薄暗く人目につきづらい
⑤敷地内に死角になる場所がある
⑥5分以内の外出やゴミ出しなどの際、鍵を閉めないことがある
⑦置き配を夜まで放置していることがある
⑧外に干した洗濯物を仕事などで夜遅くまで取り込まないことがある
⑨自宅にいる際に玄関や窓の鍵を開けたままにすることがある

そんなわけで家づくりをするにあたっては、防犯性を高めることも配慮しつつ間取りや外観、エクステリア設計を行わなければいけないというわけですね。

vol.254simplenoteblog1.png

では、これを一つ一つ考えていきたいと思いますが、まず①に関しては
植物の手入れは想像以上に手間がかかるので、この作業が好きじゃないという方はそもそも植えないこと。
これに限ります。

また、必要以上に広い土地を購入してしまう、不必要に余白を残しながら家を建てるということも、注意しておきたいポイントです。

無駄に余白が出来ればその分手入れに手間がかかるし、これをサボると景観が乱れると同時に泥棒に狙われやすくなるということですしね。

②、③に関しては「こまめに掃除をしていただく」しかありません。

④に関しては解決策が土地選びにあります。
「近隣にある程度の家がある」「自宅周辺に充分な街灯がある」ことが大事だと思われるので、土地選びの際は、昼間だけじゃなく夜も土地を見に行くことを忘れないようにしてください。

⑤に関しては設計が鍵を握ります。
家の中が外から丸見えになるオープンな間取りにしてしまうと、塀を高くする、植栽や目隠しを設けるなどでカバーしようとし、結果、死角となる場所が出来やすくなりますからね。

⑥と⑨に関しては、
こまめに鍵を閉めるという意識を持っていただくしかないので、②③同様に割愛させていただきます。

⑦に関しては、共働きが当たり前となった現在は「あるある」話だと思うので、生活習慣上、置き配が多いのであれば宅配ボックスを設置するとか置き配がオープンにならないように玄関ポーチ周りを設計するなどの工夫は欠かせません。

最後に⑧に関してですが、室内干し中心の方や乾燥機を使用される方にはほとんど関係のない話かもしれませんが、外干しを中心に考えられている方は
けっこう注意しておきたい重要なポイントとなります。

見える場所に干すことによって家にいる時間帯が分かってしまう上、洗濯物の中身を見れば家族構成や仕事まで分かってしまう可能性が高いからです。

設計をする上では洗濯物をどこに干すのかも考慮しつつ、間取りを考えることが根本的な解決策につながります。

干場をどうするのかは、外干しだけに限らず中干しをする場合でも非常に重要なポイントになってきます。
なんせ中干しの場合、日光が当たらない場所だと生乾き臭が発生しやすくなってしまいますからね。

いかがでしたか?
かなりサラッとした簡単な説明でしたが、言いたかったことは防犯対策の多くは土地選びや設計を心がけることが大切だということです。

なので、家づくりでは動線・耐震・温熱など大切なことはたくさんありますが、より安心・安全で快適な暮らしをしていただくために防犯やプライバシーにも配慮しながら家づくりをしていただければと思います。

それでは、また次回。