vol.253 流行と構造と使い勝手と

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「流行と構造と使い勝手と」です。

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行き止まりがなく家の中をスムーズに行動出来る動線を
「回遊動線」と呼びますが、
室内の移動をスムーズにすることで家事の効率化が図れるため
時間短縮とストレス圧縮という2つのメリットが享受出来ます。

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しかし一方で回誘動線には
「収納スペースが減る」「コストが高くなる」「構造が弱くなる」
という欠点も存在しています。

収納スペースが減る理由は、
部屋の入り口が2箇所になるためその分壁面が減ってしまうこと、
かつ、ドアとドアを結ぶ直線は通路として確保しないといけないため
さらに使える壁面が減ってしまうからです。

コストが高くなる理由は、
入り口が2箇所になればその分ドアの数が増えるから、
かつスイッチの場所も増えるため配線工事の手間も増えるからですが、
これに加えて収納を通り抜けにしたことで
収納スペースが減ってしまう分
余分に収納を設けないといけなくなることも
コストアップの原因になります。

構造が弱くなる理由は言わずもがな、ですね。
ドアが増えるということは窓が増えるのと同じように
その分壁が減ってしまうからですね。

そんなわけで回遊動線を取り入れるか否かは
この両面を知っていただいた上で決めていただければと考えています。

これまでの内容を分かりやすくまとめると

1.回遊動線を取り入れると時間とストレスの圧縮にはなるが
その分、収納力が減るし構造も弱くなるしコストも高くなる。

2. 回遊動線を取り入れないと時間とストレスの圧縮は出来ないが、
その分、収納力が増えるし構造も強くなりコストも下がる。

ということになるのですが、
あなたならどちらを選択されるでしょうか。

✔️収納における勘違い

「収納は出来るだけたくさんつくりたい」
よほど片付けや物の整理が得意な人じゃない限り
家を建てる誰もがこうお考えになると思いますが、
先程申し上げた通り
収納は壁面を減らしてしまうとその力を半減させてしまいます。

結果、これを補填するように別で収納を設けない限り、
「収納が全然足りない...」という悲劇を招いてしまいます。

設計に入る前に知っておいていただきたいことは
収納は「床の広さ」ではなく
「壁の広さ」で考えなければいけないということです。

仮に3帖のファミリークロークをつくったとしても、
通り抜けられるようにしなければ
ここには5m20cmも使える壁が存在するのに対し、
通り抜けられるようにした場合は
その半分の2m60cmしか使える壁が存在しなくなりますからね。

収納に関しては「床の広さ」にフォーカスしないように
気を付けてください。

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✔️奥行きのことも考慮する

そして収納におけるもう1つの注意点が
「奥行きが深い収納」もまた通り抜け同様に
意味のないスペースを生み出してしまうということです。

無駄に奥行きが深いと
物を収納した手前に必ず余白が出来るのですが、
そのスペースを有効活用しようと
何か置いてしまうと確実に奥の物が取り出しにくくなるため、
物の管理をしやすくするためには手前には何も置かない方が良いよね
となるからです。

現在はそんなに奥行きの深い物がなくなってきています。
以前は場所をとっていた掃除機も
現在はスティックタイプやルンバなど
場所をとらないものになってきているし、
布団にしても以前に比べて断熱性能が格段に向上した現在、
昔みたいにあからさまに夏と冬の布団を分ける必要もなくなったし、
布団そのものも圧縮して収納すれば以前のように場所をとりません。

収納に関しては、
この2点に注意しながら計画を立てるようにしていただけたらと思います。
この2点がコストを圧縮しながらも収納力をアップさせるためのポイントです。

それでは、また次回。

vol.252 全ての鍵を握るのは設計

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「全ての鍵を握るのは設計」です。

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土地と外構にかける予算を圧縮しなければいけないとしたら、
そもそも建てる家をどうするかから考えなければいけません。
住む地域を変えることなく土地の予算を圧縮するための唯一の現実的な手段は、
「南向きの土地を避けつつ面積を必要最小限にする」
ということに尽きるのですが、
どんな家でもこれが実現出来るかというとそうではありません。

これを実現するためには、
「土地の日当たりの良し悪しに関係なく
明るく快適な住まいが建てられる設計力」が必要となります。

例えば、南向きじゃない上に
敷地の南側に日光を阻害する2階建ての家が建っている土地は
確実に土地の値段が安く設定されていますが、
この土地の1階に南に配置した部屋を作り
その部屋の南に窓を作っても
そこからは日光が家の中に入ってこないのは
火を見るより明らかな事実です。

ゆえに、この土地の1階には
日光を確保したい部屋を南に配置すべきではありません。

では、どうしたらいいのか?
まず1つ目の解決策は
南に建つ家から充分な距離を確保した場所に
日光を確保したい部屋を配置するということです。

すぐ南に2階建ての家が建っている場合、
その家から6mほど距離を取れば
高度が低い冬場でも家の中に日光が差し込んでくるので
それが一つの目安といった感じです。

これが実現可能なら
この選択をすることによって日光を確保していきます。

これが難しそうであれば
吹抜けを作ることによって家の中に日光を取り込みます。
これが2つ目の解決策です。

すぐ南に家が建っている場合、
1階の南に配置した部屋には冬に日光が入ってきませんが、
2階の南に配置した部屋には問題なく日光が入ってくるからです。

高い位置から日光を取り込めば
太陽高度が低い冬場は奥深くまで日差しが差し込み、
リビングやダイニングだけじゃなくキッチンまでも明るくなる上、
日差しによって暖かくなりますしね。

そんなわけで、
土地にかける予算を大幅に圧縮するためには、
どんな土地でも快適な家が建てられる
設計力が必要になってくるというわけです。

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✔️建築費を抑える工夫

ただし、これらの解決策は
建築費が割高になってしまうという弱点を持っているのも
また一つの疑いようのない事実です。

第一の解決策は主に「中庭」と手段を用い、
第二の解決策は「吹抜け」という手段を用いるのですが、
いずれの手段も大なり小なり工事面積が増えるからです。

ゆえに「これはなくてもいいかもしれない」
と思える場所や広さを見直していき
コストを抑える工夫を並行して行うことで帳尻を合わせていきます。

かつ、窓をよく考えて作ることで
当たり前にように必要だとされている「カーテン」の数を最小化しつつ、
ダサいけど安全のために仕方なく設置せざるを得ない
「シャッター」をゼロにすることで、
むしろコストを抑えていくといった感じでしょうか。

これが建築費を圧縮する工夫です。
これが出来れば外構にかかるお金も確実に圧縮出来ます。

カーテンやシャッターがいらない住まいは、
防犯性が高い上、室内のプライバシーも担保されているため
外構によって低い防犯性やプライバシー性をカバーする必要がなくなるからです。

土地面積を抑えることによって敷地に出来る余白も少なくなれば、
その分、外構の施工面積も少なくなりますしね。

このように家づくりのコストを最小限に抑えるためには、
家のコストはもちろん土地や外構にかける予算も
圧縮しないといけないのですが、
その鍵を握るのは「設計」ということになるので
家づくりにおいていかに「設計」が大事なのかということを
覚えておいていただければと思います。

それでは、また次回。

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