vol.234 ペアローンの世界

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「ペアローンの世界」です。

---------
これから家を建てるとなると、
土地を所有している場合でも
おそらく3000万円前後の総予算になるでしょうし、
土地も買わないといけないとしたら地域にもよるものの
おそらく4000万円を超える総予算になると思われます。

そして20代〜30代という年齢で家を建てるなら
ほぼ全額を銀行からの借り入れでまかなうことになると思いますが、
これくらいの年齢でこれだけの借り入れをしようと思うと、
夫婦・パートナー双方の収入を合算する可能性が高くなるかと思います。か。

実際、借り入れ可能な現実的な金額としては
税込み年収の6倍あたりが妥当だと言われているので、
4000万円借り入れしようと思うと、
世帯収入として700万円近くあることが望ましく
この年齢でこれだけの収入を一人でもらうのはなかなか難しいことです。

そんなわけで現在はペアローンによって
家を建てることが多くとなりつつあるので、
スムーズに住宅ローンを組めるようにするために
知っておいていただきたいことについて
今回はお伝えしていきたいと思います。

vol.234simplenoteblog1.png


✔️返済はキッチリと!

住宅ローン審査では、
銀行はまず申込人全員の「収入」「仕事」「勤続年数」
といった基本的な情報に加え、
借り入れ履歴やその返済状況といった信用情報を全てチェックするため、
事前審査に無事合格するためにはここをクリアしなければいけません。

例えば、車のローンがある場合、
そのローンがあることだけで問題があるわけではないのですが、
そのローンを完済しないまま住宅ローンを借りようとすると
住宅ローンの借入額が減ってしまいます。

仮に、何もローンがなければ毎月7万円なら返済が可能だとした場合、
車のローンが毎月2万円あるとしたら5万円が返済可能だとみなされ、
そこから逆算した金額しか融資してもらえなくなるという感じですね。

この場合、車のローンを全額返済すれば
借入額は増えるため(=解決策があるため)別段問題はないのですが、
仮に借り入れしているローンの返済が遅れたり滞っているとしたら
大きな問題となる場合があります。
金額の大小に全く関係なく。

この他「奨学金返済」
「携帯電話の利用料及び機種分割代金」
「キャッシング」「クレジットカード払い」などなど、
今やローン払いとなっているものだらけですが、
これら返済状況は全て信用情報データとして残っており、
目安で言うと過去5年分はこのデータは消去されないので
これら全てを遅れることなくキッチリと支払い続けていることが
とっても重要な要素となります。

仮に、たとえ1,000円という少額の返済だったとしても、
それが複数回遅れた事実があればローン審査に大きく響くし、
ましてや遅れが直近であればあるほどなおのこと深刻な状況となるので、
「借りたものはキッチリ返す」ことを心がけていただければと思います。

銀行が審査で見ていることは
「お金に対してルーズじゃないかどうか」というところです。


✔️収入の減少も織り込む

そしてもう1点注意していただきたいことが
「収入減少の可能性」です。

それは「転職」によってかもしれませんし、
「病気・事故」によってかもしれません。
あるいは「子育て」によってかもしれませんし、
「親の介護」によってかもしれませんが、
とにかく、長い道のりにおいて何が起こるか誰も予想出来ないので、
何が起こっても大きな問題にならないような
家の持ち方をしていただきたいと考えています。

家そのものの予算計画はもちろん「貯金」や「保険」の見直し、
そして生涯ローンでもある「電気料金」に対しての備えも忘れることなく
万全をきして家づくりに望んでいただければと思います。

それでは、また次回。

vol.233 日当たりはそれほど重要ではない

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「日当たりはそれほど重要ではない」です。

---------
「日当たりの良さ」は家づくりをする上で
最も重要なキーワードであると認識されていますが、
そこに固執し過ぎると家づくりのあらゆる局面で
色んな代償を払うことになります。

例えば、土地。
日当たりの良さに固執すれば
土地選びは必然的に「南向き」一択ということになりますが、
当然、人気が集中する南向きの土地は価格も割高に設定されます。
かつ、よほど立地が悪くない限り値引き交渉の余地もありません。

その上、南向きの土地は需要が供給を上回りがちなので、
南向きに固執してしまうと住みたい地域でいい土地が出てこない
という状態を生み出してしまいます。

そして、インフレが進む現在は
その時間のロスによって建築費が割高になってしまった
という状況を招きかねません。

日照を阻害されないぐらい広く土地を買えば、
南向きに固執せずとも
日当たりがいい土地を買うことが出来ますが、
この場合も当然、土地価格は割高になってしまいます。

そして、この場合に至っては外構工事コストも跳ね上がるし、
その後払い続けていく固定資産税までも割高になるという
悲しい現実が待っています。

なので、土地選びの観点からしても「日当たりの良さ」に
あまり固執し過ぎないようにしていただけたらと考えています。
日当たりが良くないのであればそれを考慮した上で
間取りと窓を設計すればいいのですから。

vol.233simplenoteblog1.png


✔️家づくりにも支障が出やすい!?

また、日当たりに固執し過ぎると肝心の設計にも支障が生じます。
まず、南向きの土地に建てる場合、
基本、全ての部屋を南向きでつくりたくなるため
家の中が開けっ広げ状態になります。

そして、それを防ぐためにカーテンが必要となり、
そのカーテンを開けることがないまま
薄暗く開放感が感じられない空間で毎日を過ごすことになります。

また、それに加えて耐震性にも支障が出かねません。
南向きに開口を多くつくればその分壁量が少なくなるし、
一方で窓がそれほど必要ないと考えられている
対極の北ばかりに壁量が多くなり、
結果、壁量バランスも悪くなりがちだからです。
(2階建ての場合、上からの荷重もあるので
なおのことバランスが悪くなります)

さらに部屋を南向きでつくれば
必然的に水回りが北に配置されることになりますが、
そうなれば湿気の多い水回りに直射光が差し込まない上、
風通しも悪くなってしまいます。

室内干し中心のご家庭にとっては
あまり好ましい環境ではありませんよね。
これらは生乾き臭とジメジメ感の原因になる上
洗濯物も乾きにくくなりますので。

これらが、日当たりがいい土地で起こりやすい問題です。

vol.233simplenoteblog2.png


✔️外構の予算オーバーが起こりやすい!?
日当たりに固執し過ぎると
外構工事では予算オーバーに大いにつながることになります。

南向きの土地の場合、ウッドデッキをつくるにしても
ウッドデッキ費用だけじゃなく目隠し費用も同時に必要となるし、
開けっ広げの家で防犯に不安が残るため
心理的に敷地に入ってきにくい工夫をしなければいけないからです。

日当たりを確保するために土地を広くした場合、
単純に施工面積が大きくなるし、
おそらく目隠しや心理的に敷地に入ってきにくい工夫が
先程同様に必要となるからです。
そして、当初計画していた予算から
いとも簡単に2〜300万円も足が出る結果となってしまいます。

いかがでしたか?

この説明だけではあまりピンとこないかもしれませんが、
日当たりのいい土地に立ち並ぶ家の多くをご覧いただくと、
「あ。そういうことか」とお分かりいただけると思います。

まとめると、
日当たりに固執すれば全てのコストが割高になると同時に、
(土地代、建築代、外構代)
その割に思ったより住みにくい家になってしまう可能性が高くなる。
という考え方も知っていただき、
その上で広い視野で家づくりを考えていただければと思います。

それでは、また次回。