vol.230 メリットとデメリット

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「メリットとデメリット」です。

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どんな商品にも基本的に万能なんてものは存在せず、
比率の差はあれど
必ずメリットとデメリットの両面を備え持っています。

例えば「土地」。
南向きの土地は日当たりが良く
資産価値も高い上その価値が落ちにくいことから、
最高の土地であるという認識が世間一般にはありますが、
冷静に考えるといくつかデメリットが存在します。

まず、他の土地(東・西・北向き)
に比べて価格が割高であるということ。
かつ、他の土地に比べて売れやすいことから
価格交渉もしにくい。

そして、厄介なことに
割高なのは土地代だけに止まらず、
建築代や外構代も割高になります。

建築代が割高になるのは、
直射日光と周囲からの視線を遮るために
絶対にカーテンが必要となるから。
かつ、厳しい日差しを避けるためと
台風時の飛散物からガラスを守るために
シャッターが必要となるからです。

外構代が割高になる理由は、
家同様に低いプライバシーや防犯面の担保のために
塀や目隠し、植栽や門といった
工事が余分にかかるからですね。

要は、予算がグン上がりやすいという
デメリットがあるというわけです。
その上、カーテンが開けられないため
開放的な住まいにもなりにくいです。

他方、デメリットばかりに焦点が当たりがちなのが
西向きや北向きの土地ですが、
これらには実は見逃し難いメリットが存在します。

まず、いずれの土地に共通して存在するメリットは
価格が割安であるということです。
西向きの土地に関しては、
日当たりに難がありそうな上、
西日の影響をもろに受けそうだし、
北向きの土地に関しては、
日当たりに難がありそうな上、
西と東まで囲まれると
全く直射日光が当たらなさそうに
感じてしまいますからね。

よって、買ってもらいやすいように
そもそも割安に価格が設定されていることが多いのですが、
これらの土地はこの価格から
さらに価格を下げてもらいやすいというメリットも存在します。

同じ分譲地で
南向きの土地が20万円で販売されているとしたら、
西や北向きだと18万円前後で
販売されていることが多いのですが、
さらにそこから交渉の余地があるため、
場合によったら南向きの土地よりも
150〜200万円ほど安く土地を購入出来るかもしれない
というわけですね。

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✔️デメリットを逆手に取る

先程、西向きの土地は
西日の影響をもろに受けそうだから
敬遠されるとお伝えしましたが、
その問題は設計で解決出来るため
実は全く気にすることはありません。
西日の影響を受けそうなのであれば、
最初から西に窓を作らないように
間取りを計画すればいいだけですからね。

そして、西以外の方向から採光を取り込むように
間取りを計画すればいいだけです。

北向きの土地も然りです。
北以外の三方が家に囲まれているとしても
周囲の建物から充分な距離をとった場所に
窓をつくるようにすれば、
採光に全く支障は出ないどころか、
むしろ南向きの土地に建つ家よりも
明るく開放的な空間をつくることが出来ます。

そんなわけで、
どんな土地にもメリットもあれば
デメリットも存在するということ、
そしてその土地が持つデメリットは
設計によって解決出来ることが多いということを
同時に覚えておいていただければと思います。

それでは、また次回。

vol.229 価格表示に惑わされない

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「価格表示に惑わされない」です。

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家の価格の提示方法には一定のルールがないことから、
誰もが家の価格を正確に把握することが出来ません。

例えば、A・B・Cの3社に
「2500万円で家を建てられますか?」と聞いたところ、
いずれも「大丈夫です!」と回答してもらったものの、
蓋を開けてみると(=いざプラン作成に進んでみると)
その中身に統一感がないことが発覚するという感じです。

Aでは浄化槽や設計費用といった
いわゆる付帯工事が入っていなかったことが判明、
Bではその中に消費税が入っていなかったと判明、
Cだけが、付帯工事も消費税も全て含まれていたことが判明、
という風に。

そして、そこから溢れた費用は
家以外にかかる別途費用として予算計上されるため、
つまるところ外構工事や家具に充分な予算が回せなくなる
最悪な要因となってしまいます。

そんなわけでこの
「後から予算が狂ってしまう問題」
をスッキリ解決いただくために、
家の予算を伝える時には
「外構工事も含めて全項目をひっくるめた金額がこれです!」
と建築会社にお伝えいただくことをオススメしているのですが、
冒頭でお伝えしたこと以外にも
家の価格を勘違いさせてしまう要因があるので、
今回はそれについてお伝えしていきたいと思います。

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✔️「坪あたりいくら」という概念

家の価格の一つの見方に
「坪単価」というものがありますが、
これは一見単純なようで実は複雑な要素を持っています。

まず、坪単価は
家の面積が大きくなればなるほど安くなっていくし、
逆に家の面積が小さくなればなるほど高くなっていきます。

理由は、
キッチン・お風呂・洗面・トイレといった水回り設備が
ある場所とない場所とでは、
坪あたりにかかるコストが大きく違ってくるため、
設備がない場所が多くなるいわゆる面積が大きい家は
必然的に坪単価は安くなるし、
逆に、ない場所が小さくなるいわゆる面積が小さい家は
必然的に坪単価は高くなるということですね。

また、冒頭でお伝えした
付帯工事や消費税などが入っているかいないかでも、
価格への反映がずいぶんと違ってきます。

仮に2500万円の中に
付帯工事費用150万円が入っていない場合、
合計すると2650万円になりますが、
これを30坪で割った場合
見せかけの坪単価と本来の坪単価では
5万円もの差が生じてくることになるし、
仮に2500万円の中に消費税が入っていない場合、
合計すると2750万円になりますが、
これを30坪で割った場合、
見えかけの坪単価と本来の坪単価では
8万円以上差が生じてくることになるという感じですね。

そしてこれと同じような要素として
どんな材料を使うかによっても坪単価は全く違ってきます。
外壁の仕上げ材、床材、内装仕上げ材、その他諸々。
これでも、あっという間に5万・10万と変わってきます。

さらに、坪単価は
全く同じ面積で全く同じ材料を使ったとしても
家の形状によっても違いが生じてきます。

仮に100平方メートル(30坪)の
平屋を建てるとして、
10m×10mの真四角である場合、
外壁全体の長さは40mですが、
これが12.5m×8mの長方形になれば、
外壁全体の長さは41mになるし、
もっと極端に言えば20m×5mの長方形になれば、
外壁全体の長さは50mにまでなるという感じですね。

そして外壁の距離が延びれば、
室内外の壁の面積が大きくなるため、
壁紙や外壁といったそれに付随する全ての工事が割高になり
家の価格が全然違ってくることになります。

このように坪単価という価格表示は
一見分かりやすい指標として用いられることが多いのですが、
蓋を開けてみると住宅会社のモラルや家の面積、仕様、
そして、土地の形状などにまで左右される
とっても複雑なものだというのが現実です。

なので、これらの内容も知っていただき
家の価格について勘違いしてしまわないように
気を付けていただければと思います。

それでは、また次回。