vol.166 農地に建てるという選択肢

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「農地に建てるという選択肢」です。

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インフレによって建築費はもちろん
外構工事費も土地造成費も値上がりしたことから、
土地から買って家を建てるとなれば
数年前よりも最低でも500万円、
場合によったら1000万円ほど
家づくりの予算が上がってしまいました。

なので、費用を大幅に浮かせるために
実家に土地があるのなら
そこを積極的に活用することをオススメしているのですが、
もちろん、この場合でも何もせずに(お金をかけずに)
そのまま建てることが出来る土地もあれば
そうじゃない土地もあります。
古い家が建っている場合であれば解体工事が必要になるし、
田んぼや畑に建てるのであれば造成工事が必要になるように。

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そんなわけで今回は、
手続き的にも費用的にも若干ややこしい
田んぼや畑などの「農地」に家を建てる場合について
お伝えしていきたいと思います。

実家が所有している農地に家を建てる場合、
「市街化区域」なのか「市街化調整区域」なのかによって
手続きやかかる時間が変わってきます。

「市街化区域」は基本的に宅地を推奨している地域なので、
簡単に宅地にすることが出来るのに対し、
(事後報告の許可で大丈夫です)
「市街化調整区域」は基本的に農地を推奨している地域なので、
市街化区域のように簡単に宅地にすることが出来ないからです。
(事前に届出をして許可をもらわないといけません)

まずはこの地域を確認していただければと思うのですが、
仮に「市街化調整区域」か、
「市街化区域」でも「市街化調整区域」
のどちらでもない地域だったとしたら、
次に確認していただきたいことが
「農業振興地域」に該当しているかどうかということです。

仮に、農業振興地域に該当しているとしたら、
農地を宅地に変える「農地転用」という申請をする前に、
農業振興地域から外してもらう
「除外申請」をしないといけないのですが、
そのタイミングが年に2回しかないからです。

なので、農地に家を建てようと思ったら
ここまでのことを親御さんに確認してみてください。

市街化区域の場合だと、
農業振興地域であることもないし、
農地転用は1ヶ月もあれば出来るのですが、
市街化調整区域やそれ以外の地域の場合は、
農地転用に2ヶ月ほどかかる上に、
農業振興地域にかかっている場合、
申請のタイミングが年に2回しかないため、
早くても8ヶ月、タイミングが悪い場合、
1年以上も農地転用が終わるまで
時間がかかってしまうかもしれませんからね。

要は、地域によって家を建て始めるまでの時間が
かなり違ってくるというわけですね。

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✔️農地を宅地にする費用

続いて費用についてですが、
農地を宅地にする場合、
以下の費用がかかってきます。

・農地転用費用
・開発許可費用(必要な場合)
・測量分筆費用(農地の一部を宅地にする場合)
・境界擁壁工事(田んぼや隣地との境の壁)
・水道引き込み工事
・水道加入金(市役所に払うお金)
・排水負担金(農業用水路に排水をするため)
・土工事(土のすきとりと追い足し)

もちろん、これらは土地の状況によって違ってくるので
一概には言えないのですが、
単純な目安としては「宅地にする坪数×5万円」
くらいは最低でも予算に組み込んでくといいのでは?
といつもお伝えさせていただいています。

宅地にする広さを60坪にするのなら
最低でも300万円ぐらい、
宅地にする広さを70坪にするのなら
最低でも350万円ぐらい、という感じですね。
(ここから大幅に予算が狂うとしたら
水道が前面道路に通ってない場合です。
だとしたら+100万円は必要かもしれません)

思っていたよりも安かったでしょうか?
あるいは、逆に高かったでしょうか?

いずれにせよ、こっちの方が土地を買うよりも
断然予算が抑えられそうなのだとしたら、
この選択肢を現実的に考えていただいても
いいんじゃないかと思っている次第です。

もっとも、安いからといって土地面積を広げ過ぎると、
外構工事に余分なコストがかかるし、
今後払い続けることになる固定資産税も高くなってしまうので、
面積の加減をよく考えないといけないんですけどね。

というわけで、ざっとした説明ですが
家づくりをする上でこの選択肢も考えられるとしたら
今回の記事を参考にしてみてください。

それでは、また次回。

vol.165 子育て世代の強い味方

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「子育て世代の強い味方」です。

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お年寄りになるとフローリングで仕上げた洋室よりも
タタミで仕上げた和室の方が良いんじゃないかと
ついつい考えてしまいますが実際はそうではありません。

年をとると足や腰になんらかの支障が出てきて
屈伸をするのが辛くなるため、
タタミに布団を敷いて寝るよりも
ベッドで寝る方が楽だからです。

そして、この観点から考えると
階段も足腰に負担がかかることから
「歳をとったら絶対に平屋がいいよねー」となり
もちろんその通りなのですが、
では若いうちは平屋より2階建ての方がいいのかと言うと、
それも決してそういうわけではありません。
若い人たちもいずれは歳をとってお年寄りになるわけですしね。

では今回は、
若くても2階建てより平屋の方がいい理由について
お伝えしていきたいと思います。

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✔️リビングが散らかりにくいから

2階建てを基本に考えてしまうと
子ども部屋や寝室を2階につくることになるのですが、
子どもたちは親のそばでずっと居るし、
いちいち自分の部屋まで片付けに行くのが面倒なので、
いつも使うものの定位置がリビング付近になってしまいます。

また、寝室を2階につくるとセットであることが多い
ウォークインクローゼットも2階につくることになるのですが、
いつも着る服をいちいち上まで持ち運ぶのも面倒なので、
これまたリビング付近がそれらの定位置になってしまいます。

結果、コストを抑えるために収納を削ってしまうと、
リビングが常時散らかった状態になるし、
それを防止するために収納や余分な部屋をつくるとなると、
大幅に建築コストが上がってしまいます。

他方、平屋にすれば全ての収納と部屋が
リビングから移動しやすいところに配置されることになるので、
おもちゃや衣類を片付けるのが
2階建てに比べて面倒じゃなくなります。
その上、余分な収納や部屋をつくる必要もなくなるので、
その分コストが抑えられますしね。

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✔️家事の手間が減るから

そして平屋のもう1つの良さが家事の手間が減ることです。
例えば、洗濯動線。
洗濯物を干しに行くにしても洗濯物を片付けに行くにしても
水平移動だけで済むため、
上下を移動するよりもずいぶんと時短になるでしょうし、
毎日のこの負担が減るだけでも
気持ち的にもずいぶんと楽になるのではないでしょうか。

片付けに関しては先程お伝えした通りです。
子どもたちやご主人さまがそれなりにキッチリ片付けてくれれば、
奥さまの負担はきっと大なり小なり減ることでしょう。

掃除に関しても、ワンフロアだけで済むことから
仕事に行っている時間帯に
お掃除ロボットを動かしておくだけで、
床掃除の手間がずいぶん減るのは明らかな事実ではないでしょうか。

そんなわけで平屋は
家事・育児・仕事を同時にこなす超絶忙しい奥さまとって
強力な味方となるわけです。

✔️コストが抑えられるから

「平屋は2階建てよりも建築費が高い」
というイメージがあると思いますが、
これは建て方次第でどうとでもなります。

要は、先程も少し触れたように2階建てに比べて
保険的な意味合いの部屋や収納をつくる必要がなくなるので、
そこさえ理解しておけば
決して建築費そのものも高くなることはないというわけですね。
平屋にすれば階段もなくなるし、
廊下の面積も2階建てに比べて圧縮することが出来ますしね。

また、平屋にすれば耐震性が高くなることから
制震ダンパーの設置が必要なくなること、
平屋にすれば体積が小さくなるし
上下階に温度差が出来なくなることから、
空調システムなどに余分なコストをかける必要がなくなること、
これらも平屋のいいところだと思います。

空調システムは2階建ての家にとって
快適に暮らすための素晴らしいツールではありますが、
電化製品であるが故に
エコキュートや冷蔵庫同様にそのうち壊れる時が訪れて、
メンテコストがかかることもあります。

以上のような理由からSIMPLENOTEの家では、
たとえ年齢が若くとも平屋をオススメしているというわけですね。
間取りのつくり方次第で、
土地のコストや外構もコストだって
2階建てに比べて抑えることも出来ますしね。

というわけで、
これから家を建てる方はぜひこの記事も参考にしながら
家づくりの計画を立てていただけたらと思います。

それでは、また次回。