vol.17 窓は少ない方がいい理由

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「窓は少ない方がいい理由」です。

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「窓を増やせば増やすほど
家の中は明るくなる!!」

実に多くの方が、
このような思い込みをお持ちですが、
残念ながら窓の多さと家の中の明るさには、
全くと言っていいほど相関関係はありません。

つまり、やみくもに窓を増やしたとて
それだけで家の中が明るくなる
わけではないということなのですが、
この行為は逆に様々なデメリットを生んでしまいます。

例えば、窓が増えれば、
その分、窓掃除をする場所が増えます。
ガラスを拭いたり、網戸を拭いたり、
サッシそのものを拭く場所が増えるということですね。

また、それらの窓の多くにカーテンが必要だとしたら、
窓が増えればその分カーテン代が高くなってしまいます。

しかも、カーテンがあることによって
ガラスやサッシの結露に気付きにくくなり、
これがカビを増やす原因になることも
決して少なくないのではないでしょうか。

窓が増えれば、
その分家の断熱性能も悪くなってしまいます。
いくら以前に比べて、
ガラスやサッシの性能が良くなったとはいえ、
壁に入っている断熱材よりも、
断熱性能が良いわけではありません。

そして、断熱性能同様に、
窓が増えることによって悪くなるのは家の耐震性です。

窓があるところは耐力壁にできなくなるので、
窓が増え、逆に壁が減れば、
その分耐震性が悪くなるということです。

さらに、窓は外壁を汚す一番の原因でもあるため、
窓を増やせば、その分外壁の汚れも目立ちやすくなります。

とりわけ、家の正面に窓をたくさんつくってしまうと、
家の正面が汚れやすくなるので、
外壁のメンテ周期が早まることになるし、
訪問販売のリフォーム会社の格好のターゲットとなり、
出費が増えることになりかねません。

この他、窓が増え、壁が減ることによって
収納が減ってしまうという隠れデメリットもあるので、
できる限り窓が少なくなるような設計をオススメしています。

もちろん、明るさや開放感を
一切犠牲にすることなく!です。
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✔︎窓が少なくていい家の条件

では、窓を最小限にするためには、
どのようにすればいいのか?

この答えは、
「カーテンありきの窓をつくらないようにする」
ということです。

視線の遮断とともに
光まで遮断してしまうのが
カーテンだからです。

視線を遮るためのカーテンが
必要ない窓をつくることができれば、
その窓からはふんだんに光が入ってきます。
そして、壁や天井に反射して家全体に光が拡散されていき、
家全体が満遍なく自然光だけで明るくなります。

つまり、カーテンありきの窓にしなければ、
やみくもに窓を沢山つくらずとも
家の中が明るくなるというわけです。

なので、設計をする時には、
方位や環境に配慮しながら、
それぞれに適した窓の形やガラスの種類を
選んでいただければと思います。

それでは、また次回。
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vol.16 外観をシンプルに仕上げる5つの理由

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「外観をシンプルに仕上げる5つの理由」です。

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施工実例をご覧いただければ一目瞭然ですが、
SIMPLE NOTEの家には正面に窓がありません。

そして、それが家の美しさを際立たせているのですが、
とはいえ、ただ単に美しさだけを追求して
そうしているわけではなく、
そこには、それなりにちゃんとした意味合いがあります。

では、今回は5つあるその理由について
お伝えしていきたいと思います。

結論としては、
この5つ全てがうまく絡み合うことによって
住まいにとって大切な
居住性と経済性を高めているというお話です。
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✔︎理由1:汚れにくいから

まず1つ目の理由がこれです。
外壁が汚れる最大の原因は、
窓や換気扇といった外壁から突起した部材です。
窓からダラーっと流れる垂れジミと
換気扇から出てくる黒ずんだ汚れですね。

なので、家の正面にそれらをつくらないことによって
そもそも汚れの原因を排除しているというわけです。

とりわけ北が正面になる場合は、
直射日光が当たらない分、
余計に汚れやすいですしね。

そして、あまりにも汚れが目立つことになれば、
外壁の塗り替え頻度が高くなり、
維持管理コストが高くついてしまいます。

また、汚れが目立つお家は、
訪問販売のリフォーム業者にも目をつけられやすく、
さらに出費がかさむことになるかもしれません。
(不安を煽られて工事する方向に持っていかれるからです。)

そんなこんなで、
建てた後の維持管理費を少しでも抑えるために、
汚れの原因を元から排除しているというわけです。



✔︎理由2:間取りが分かりにくいから

そして、2つ目の理由がこれです。
言うなれば泥棒に狙われにくくしているという感じです。
(日本は外国に比べて治安が良いので、
そこまで心配する必要ないかもしれませんが...)

とはいえ、パッと見ただけで
間取りが分かってしまう家より、
どこからどう見ても間取りの想像がつかない家の方が、
安心して暮らせそうな気がしませんか?



✔︎理由3:プライバシーが担保しやすいから

3つ目の理由がこれです。
家の正面は何も建たないため光も採りやすいですが、
その分、視線も入ってきやすいという
隠れデメリットがあります。

そして、視線を遮るために
カーテンを閉め切ってしまったら、
家の中が暗くなってしまいますね。

これに関して特に注意しなければいけないのが、
南向きの日当たりが良い土地です。

南向きの土地の場合、
南からの光を家の中にたっぷり採り込みたいあまり、
大きな窓をたくさん正面につくってしまいがちですが、
そうなれば防犯性もプライバシー性も
最悪の状態になってしまいます。

なので、家の中への
光の採り込み方を工夫することによって
家の正面からの採光に頼らなくて
いいようにしている次第です。

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✔︎理由4:意匠性を高めるため

カッコよく書いてみましたが、
要はデザイン性を高めるってことです。
携帯電話や家具や車同様に、
カッコ悪いデザインのものより
カッコ良いデザインの方が良いからです。

あくまでこれに関しては、
理屈ではなく感情的な要素となるので、
説明はこれくらいにしておきますね。

しかし、デザイン性を高めることは、
実は裏に隠された大きなメリットがあります。



✔︎理由5:外構費用が安くなるから

それが、この最後の理由です。
家のデザインが美しくなると、
庭に装飾をする必要がなくなります。

家そのものが美しい場合、
庭もそれに合わせてスッキリシンプルに仕上げた方が、
家をより引き立ててくれるからです。

そしてその結果、
庭の予算を押し上げる余分な工事の
一切をなくすことができます。

また、防犯性とプライバシー性を
高めるための植栽や目隠しや塀などの
余分な工事も一切必要なくなります。

そんなこんなで、庭にかける費用も、
ダントツで安くなるというわけです。
もちろん、無意味に広い土地を買っちゃうと
この限りじゃありませんが...。

いかがでしたか?
端的に説明させていただきましたが、
こんな外観にしている理由を
大体ご理解いただけたでしょうか?

とはいえ、間取りが分かりにくい分、
家の中身がどんなもんなのか
いまいち掴めないと思うので、
もしよろしければ一度SIMPLE NOTEのお家を見に来てくださいね。
いつでもご案内させていただきます!

それでは、また次回。