vol.78 コスト調整の秘策

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「コスト調整の秘策」です。

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一生に一回の家づくり。
であれば、なるだけ後悔がないように、
予算が許す限りは出来るだけやりたいことを詰め込みたい!
誰もがそうお考えになると思います。

しかし...
そう上手くいかないのが家づくりの困ったところ。

たいていの場合、
予算と要望の間には大きなギャップが生まれ、
予算にその皺寄せがいくというパターンが圧倒的に多い
というのが現実です。

というわけで今回は、
やりたいことの皺寄せをなるだけ予算にいかせないためには
どのように考え、どのように対処していくべきなのかについて
具体的にお伝えしていきたいと思います。

結論としては、
「何か1つだけで解決するのではなく合わせ技によって解決しましょう」
ということであり、
そのためには今回お伝えする知識が役に立つと思いますので、
最後までお付き合いいただければと思います。

✔️小さなことをコツコツと!

例えば、家を建てるにあたって
どうしても床暖房をキッチンとダイニングとリビングの
3箇所に設置したいとなった場合、
無垢の床を使用しているとしたら、
そのグレードアップ費用まで含めると
約80万円コストアップするのですが、
そうは言っても家の予算は上げられないとしたら、
このアップ分をなにかを減らすことによって埋めなければいけません。

この場合、1.5坪(=3帖)ほど
1階の面積を削れば相殺できることになるですが、
いざ、それを実行するとなると
そう簡単に削ることが出来ないのが現実です。

無駄な廊下がたくさんあれば一瞬で解決ですが、
そうじゃない場合、1階の3帖はとっても貴重ですからね。
それによって1階にファミリークローゼットが
作れるか作れないかってことになってくるわけです。

なので、面積だけに集中するのではなく、
家に使われている材料が減らせないかにも同時に着目することが大切です。

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1つは「窓」の数です。
外に出られる大きな窓なら1本あたり12万円〜15万円するし、
小さな窓でも1本あたり4万円〜5万円します。

なので、大きな窓を減らしその分小さな窓に出来ないかとか、
あるいは、そもそも大きな窓の数を減らせないかとか、
かつ、同時に小さな窓の数も減らせないかということを
同時に検討してみることも大事かと思います。

窓を減らすことが出来れば、
カーテンなしでは過ごせない家の場合、
同時にカーテン代までカットすることが出来るわけなので。

続いて着目していただきたいことが家の中のドアの本数です。
ドアも1枚あたり4万円〜5万円するし、
引き違い戸やクローゼットの折戸に至っては、
1箇所だけでドアが2、3枚必要ですからね。

ゆえ、個室ごとにクローゼットが必要なのか、
クローゼットは必要だとしてもドアは必要なのか、
ホントはドアがない方が便利なのに
ドアを設置してしまっていないか、
なども同時に考えていただくといいかと思います。

そして仮に窓で15万円ほど削減出来て、
カーテンで10万円ほど削減出来て、
ドアで15万円ほど削減出来そうだとしたら、
その分、カットしなければいけない面積は
先程の半分で済むということになりますからね。

少ない窓でも採光さえキッチリと取れるのであれば、
窓が減り、壁が増えることによって
耐震性も断熱性もアップするわけですしね。

また、家だけでコストの調整を考えるのではなく、
土地に分散してみてもイイかと思います。
仮に、建てようと思っている家が2階建てだとしたら、
55坪ぐらいの土地を買おうとしているのを
50坪にするといった感じですね。
あるいはもっと削らなければいけないとしたら
45坪ぐらいまで削るといった感じです。

この場合、土地の坪単価が15万円だとしたら
5坪削れただけで75万円安くなります。
となると、家のコストは一切削らなくても
よくなるかもしれません。

あるいは、10坪まで削れたとしたら150万円安くなるので、
床暖房に加えて、いま人気の衣類ガス乾燥機や
海外製の食洗機を設置出来るかもしれません。

...と、口で言うのは簡単ですが、
実際はこんなに上手い具合には
なかなかいかないものですが。。

ただ、こういったコストダウンの方法を頭で理解出来ているのと
理解出来ていないのとでは全く違うと思うので、
本当にやりたいことを実現していただくためにも、
こんな方法もあるんだよということを
ぜひ覚えておいてもらえたらと思います。

それでは、また次回。

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vol.77 家づくりを失敗させる視野の狭窄

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「家づくりを失敗させる視野の狭窄」です。

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ここ最近は、
横須賀市や仙台市内で家を建てるとなると4000万円は当たり前で、
4500万円になることも決して珍しいことではなくなりました。

実際、土地を探してみると実感するのですが、
津波を避けた安全な地域で土地を買うとなると、
少なくとも1000万円以上はするし、
木材をはじめとした原材料費の高騰によって
建築費もずいぶんと高くなっているので、
みんなと同じような選択をしていては、
ほぼ確実にこうなってしまいます。

というわけで今回は、
もう少し予算のことや家づくりについて
冷静に考えていただくための知識を
お伝えしていきたいと思います。

まず、予算を決める時に考えてもらいたいことが、
家だけにそれだけの予算を使っていいのかということです。
つまり、その予算を減らした場合、
他にどんなことに使えるのかを考えてみるということですね。

例えば、住みたい地域で土地を買って家を建てると、
総予算が4000万円になるとした場合、
そのままでゴーするという選択だけじゃなく、
なんとか500万円減らして
それを別のことに使えないかを
真剣に考えてみるということですね。

この場合、
住宅ローン金利も合わせると
600万円ほど予算が削減出来るわけですが、
そうなると35年ローンで考えた場合、
年ベースだと171,428円浮くことになるし、
月ベースだと14,285円返済が低くなるということになります。

となると、そのお金を家族旅行に使えないかとか、
つみたてNISAなどの投資に回せないかといった
選択肢が生まれることになります。
あるいは、自らのスキルアップのためや
健康のための自己投資に回すといった選択肢も出来ますよね。

旅行に至っては、非日常を体験することによって
心に豊かさと新しい価値観を手に入れことが出来るでしょうし、
いつまでも思い出として残ります。

つみたてNISAに関しても、
右肩上がりで経済が成長していく資本主義社会の仕組みに
乗っかることによって効果的にお金を増やしていくということなので、
経済的なゆとりを得るために行ってもいいでしょう。

自己投資に関しても、
老後資金への不安を払拭するためには
働き続けられる年齢を延ばすことが一番と思うので、
健康やスキルアップには
お金や時間を投資してもいいでしょう。

そんなわけで、
みんながそうしているからといって
自分も同じように家づくりをするのではなく、
一旦立ち止まって他の選択肢もテーブルの上に並べた上で、
どうすることがベターなのかを真剣に考えてもらいたい
と思っている次第であります。

なんせ家づくりの魔力は、
それぐらいみんなを「視野の狭窄」に陥れてしまい、
冷静な判断を出来なくさせてしまうことですからね。

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✔️いいお金の使い方をする

そして、家づくりをする時に
前向きの取り入れてみた方がいいかなと
思っていることがもう1つ。

それは、住宅会社だけの話を聞くだけじゃなく、
お金の専門家の話も聞いてみるということです。
住宅会社だけに相談したら、
確実に家にお金をかける方向になってしまうからです。
お越しくださったお客様にお話をお伺いしていると、
借り入れ限度いっぱいまで予算を釣り上げる住宅会社も
決して少なくなさそうですしね。

ゆえ、お金のプロである
ファイナンシャルプランナーさんに相談するという選択肢も
全然とっていいんじゃないかと思っています。

たとえ、その相談料に数万円〜数十万円かかったとしても、
良い提案をしてくれる方であれば、
その100倍以上のリターンを
きっとあなたにもたらしてくれるでしょうからね。

なので、目先の出費は手痛いかもしれませんが、
よく分からないまま家づくりを進めて
後からお金のことで苦労するよりは、
そうすることで未然に失敗を防げた方が絶対にいい
というのが僕の考え方なので、
家づくりをするにあたりお金のことが不安であるなら
一つの選択肢として覚えておいてもらえたらと思います。

それでは、また次回。