vol.76 面倒くさがり屋さんの家づくり

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「面倒くさがり屋さんの家づくり」です。

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仮にあなたが、
散らかっているのを
見て見ぬふりをするタイプだとしたら、
そして、火がつくとトコトン片付けや掃除をするけど、
それまでは相当お尻が重い
筋金入りの面倒臭がり屋さんだとしたら、
これからお伝えする2つのことを
家づくりに取り入れていただくといいかと思います。

まず、こんなタイプの方が間取りで取り入れたいことが、
「リビングのすぐ近くに大きめの収納をつくる」ということです。
この一番の理由が、
服を寝室のクローゼットまで夜持って片付けにいくのと、
朝持って降りてくるのがとにかく面倒くさいからです。

大掃除の後などは部屋がきれいになっているので
しばらくは頑張ってそれもやるものの、
部屋が汚れていくのに比例してそれもどんどんしなくなり、
いつの間にかダイニングの椅子には
上着やらパンツやらがガサッとかけられている状態になっていたりしませんか?

また子ども達についても、
常に制服も普段着もパジャマも全て脱ぎっぱなしの放りっぱなし、
カバンや荷物も何もかも全てリビングに置きっぱなしという状態だったりしませんか?

もはや、この状態を見たら、
片付ける気力なんて一気に失せてしまうでしょう。

というわけで、
それを解決する方法の一つ目が
「リビング横に衣類もしまえる収納をつくること」
ではないかと思っています。

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そしてもう1つのアイデアが
「子供部屋は1階につくる」ということです。

1階に子供部屋をつくれば
そこは子供たちの部屋であると共に
子供用リビングとしても使えます。
莫大な量がある子供たちのものの収納にもなります。

つまり、
子供たちが自分の部屋で遊んでくれやすくなるため
リビングが散らかりにくくなるし、
子供部屋ならどれだけおもちゃを出しっぱなしにされていても
別段問題もないってわけですね。

カバンや衣類だって
わざわざ階段を上がって持っていくのはだいぶ面倒くさいけど、
その向こうまでぐらいなら持っていってくれやすくなりそうですよね。
あるいは、持っていかない場合でも
自分自身が持って行きやすいですしね。

なんなら、冬場の洗濯干場として使ったっていいですね。
子供たちは、小さいうちはそこで寝るわけじゃないと思うので。

そんなわけで、面倒くさがり族は
この2つを取り入れるといいでしょう。

それでは、また次回。
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vol.75 廊下が低下させる2つの機能

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「廊下が低下させる2つの機能」です。

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間取りを考えるとき、
「廊下」をつくらないようにしながら
家を建てるといいと思います。

というのも、
ただ通るだけの機能しか持たない廊下と言えど、
つくるためには部屋や収納と
同じだけのコストがかかるからです。
かつ、廊下はこれからお伝えする
2つの大切な機能を低下させる原因にもつながるからです。

では廊下が低下させる2つの機能とは何か?
まず1つ目が「断熱性と気密性」です。

といっても、
廊下があるからこれらの機能が低下する
という意味合いではなく、
廊下があることによってその本質的な良さを殺してしまう
という意味合いです。

高断熱化する意味は、
外の空気の影響を受けにくくすること。
つまり、昔の家みたいに「外と中の気温が一緒だ!」
みたいな状況をなくすためですね。

そして、高気密化する意味は、
中の空気を外に逃さないようにすること。
つまり、昔の家みたいに「これ本当にエアコン効いてる?」
みたいな状況をなくすためですね。

で、この2つの相乗効果によって
家の中全体に空気が行き届きやすくし、
どこにいてもそれほど温度差がない住まいをつくる上げる
という感じなのですが、
この素晴らしい機能を殺してしまうのが実は廊下です。

廊下へと通じるドアは締め切ってしまいやすいからです。
つまり、そこで空気の流れを断ち切ってしまうというわけですね。
たとえドアの下から多少は空気が
流れるようになっているとはいえです。

また、廊下と同じような役割を果たすのが「階段」です。
リビング階段が主流となった現在は、
冷暖房の効果が及びにくい2階の廊下から
冷やりとした空気が階段を通じて流れてきますからね。

そんなわけで廊下もなくした方がいいし、
階段もなくしたほうがいいと思っている次第であります。
つまり、階段と廊下が必ずといっていいほどセットで出来る
2階建てではなく平屋にした方がいいということですね。

そうすればコストも安くなるし、
体積も小さくなり冷暖房効果がもっと良くなりますしね。

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✔️みんなが大好きなアイデア

そして、廊下によって低下するもう1つの機能が「収納力」です。
つまり、収納を通り抜けたいがために
収納の中に通路をつくってしまうことがよくないということですね。

例えば、3帖のウォークインクローゼットは
縦が2.6mで横が1.69mなので、
ここには棚1段あたり約5.5m分の物を置くことが出来るのですが
このクローゼットを通り抜けるようにした瞬間、
実は置ける物の量が半分まで低下してしまいます。
3帖のうち1.5帖は通路として確保しないといけないからです。

結果、収納をたくさんつくったはずなのに、
いざ荷物を置いてみると、思っていた以上に置けなかった・・
という最悪な状況が待っているというわけですね。

その上、ドアも1つ余分に必要になるし
スイッチも1つ余分に必要になるので、
その分コストが上がっていますしね。

いかがでしたか?
たった廊下1つの考えだけで、
家の機能性もコストもずいぶんと変わるということが
お分かりいただけたのではないでしょうか。

ということで、
「なんとなく2階建てにすること」と
「闇雲に通り抜け動線をつくること」
この2つには注意しながら
家づくりをしていただけたらと思います。

それでは、また次回。