vol.193 室内干しの欠点のカバー方法
こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「室内干しの欠点のカバー方法」です。
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基本、日中は家に居ないことが多いこと、
そして花粉症に苦しむ方が増えたこと、
この2点を理由に洗濯物を
外干しではなく室内干しにする方が増えてきていますが、
室内干場をつくるとなれば
注意しておいた方がいいポイントがいつくか存在します。
例えば、室内干場をつくるとなれば
まず頭に浮かぶのは脱衣室だと思いますが、
あまりよく考えずに干場を人が通る動線上につくってしまうと
そこを通る時、洗濯物が邪魔になり
いちいち洗濯物を避けながら通らなければいけなくなります。
また、そこに取り付けられたバーは基本取り外さず
そのままにしておくでしょうから、
洗濯物を干してなかった場合でも
脱衣室に入るたびにそれがいちいち目に飛び込んできて、
きっと圧迫感を感じることになるのではないでしょうか。
最初の注意点としては
干場の位置まで考えた上で脱衣室の中の配置は考えた方がいい
ということですね。
そして、注意しておいた方がいい2つ目のポイントが、
せっかく洗った洗濯物に「生乾き臭」がこびりつかないように
室内干場は風通しと日当たりがいい場所につくった方がいい
ということです。
洗濯物を乾燥させる役目を果たすのが「風通し」で、
除菌の役目を果たすのが「日光」ですが、
風通しが悪い上、日光も浴びない場所に干すとなると、
生乾き臭が発生する確率が上がってしまうだけですからね。
その上、干場が足りず
ぎゅうぎゅう詰めに洗濯物を干そうものなら
さらに生乾き臭の確率が上がってしまいますしね。
ゆえ、SIMPLENOTEの家では部屋よりもこの脱衣室を優先して
日当たりがいい場所に配置させていただいています。
そして、その窓からふんだんに直射日光が取れるように
窓のサイズを出来るだけ大きくし、
かつ、その窓を常に開け放しておけるように
人の視線が気にならないような工夫を凝らしています。
北向きの脱衣室では、直射日光も入らなければ
サイズが小さい上、外からの視線が気になる窓では
風通しも確保出来ないでしょうからね。
このように室内干しがもたらすデメリットを
「間取り提案」によってカバーしているのですが、
このデメリットは床だけじゃなく壁や天井にも
自然素材を使用することによってカバーすることも出来ます。
壁や天井に塗った漆喰をはじめとした自然素材のものは
湿度が高くなれば湿気を吸収し、
逆に湿度が低くなれば(乾燥すれば)
湿気を放出してくれるからです。
そして、この方法であれば
多少風通しや日当たりが悪くとも
洗濯物の生乾きの臭いを防いでくれます。
かつ、夏はもちろん、洗濯物が乾きにくい冬でも
夜に干した洗濯物が翌日の夕方には乾くという
嬉しいメリットまでもたらしてくれます。
ただし、この方法は
けっこうコストが上がってしまうというデメリットがあります。
結論として、室内干しライフを快適に暮らしていただくためには、
「間取り」による解決策と「素材」による解決策があるので、
これから家を建てるにあたり室内干し中心で考えている方は
覚えておいていただければと思います。
それでは、また次回。