vol.61 インフレの中の家づくり

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「インフレの中の家づくり」です。

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ウッドショックによる住宅価格の値上がりは
ようやく落ち着いてきつつあるのですが、
木材の派手な値上がりを隠れ蓑にして
様々な資材が地味に着々と値上がりしているため、
建築費は今なお上がり続けています。

コロナショックによる経済のダメージを最小限に食い止めるために
世界の銀行がジャブジャブにお金をばら撒いたので
世界的にインフレが起こってしまい、
この流れが止まるにはもうしばらくかかりそうです。。

日本は原材料とエネルギーの多くを輸入に頼っているので、
この影響をモロにくらうってわけですね。

というわけで今回は、
こんな流れの中家づくりをどのように考えるべきなのかについて
意見を述べていきたいと思います。

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✔️負担を減らす家づくり

結論としては、住宅の価格は上がっても
家づくりの予算は出来るだけ上げるべきではありませんと言うことです。

住宅会社としては、住宅価格の上昇に合わせて
家づくりの予算を上げてもらえると嬉しいというのが本音ですが、
先立って物価ばかりが上がり、
賃金の上昇が追いついていないのが現状ですからね。

では、原材料価格が高騰している中でも、
負担を上げないように家づくりをするためには
どうすればいいのでしょうか。

まず、前向きに考えていただきたいことが、
土地を買わないという選択肢です。
つまり、実家に余っている土地があるなら
そこを使うことを優先して考えてくださいということです。

おじいちゃんやおばあちゃんが住んでいた空き家。
実家の敷地の余っているスペース。
田んぼや畑や、持て余している土地など...。
土地を買わないで済むとなれば
数百万どころか住む場所によったら
1000万円以上予算を軽減することが出来ます。

そんなわけで
親の近くに住むのは感情的に嫌だとか
不便だから嫌だという気持ちは当然あると思いますが、
これまで以上に前向きに検討いただく方がいい
と思っている次第です。

そして、もう1つこれまで以上に考えた方がいいことが、
家の面積を闇雲に増やさないことです。
家の面積は家の価格に一番影響を与えるからです。

なので、これまで家を建てた人がこうしているからとか、
自分の実家がこうだったからということに
縛られないようにしてもらえたらと思っています。

これに関しても、実家の近くに住めば、
実家の余った部屋や収納を利用させてもらうことだって出来るので、
必要以上に部屋数を増やしたり、
必要以上に部屋を広くしたり、
必要以上に多く収納をたくさんつくる必要がなくなり、
家の面積をギュッと圧縮しやすくなります。

そしてその結果、建築費も抑えられるし、
固定資産税も幾分抑えることが出来ます。
また、家がコンパクトになった分
電気代も幾分抑えられるでしょうし、
外壁塗り替えのメンテコストや将来の修繕コストも
きっと抑えられるようになるでしょう。

親の近くに住めば子育てに協力してもらいやすいし、
食費の負担も抑えやすいので、
その分さらに経済的な負担が軽減出来るでしょうしね。

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あくまでこれはメリットばかりに目を向けた理想論であり、
感情的な負の側面に目を向けていない意見なので、
そこをクリア出来ることが大前提となってきますが。

とはいえ、予算的な問題は今後の生活を左右する大きな要因となるので、
ご夫婦でよく話し合って家づくりに取り組んでいただけたらと思います。

プライバシーさえ守れれば、
実家の近くでもストレスをそう感じることなく暮らせるでしょうし、
小さな家でも、間取り次第で最高に快適な暮らしが出来るので、
そんな暮らしを想像してみたいという方は
ぜひ一度ご相談にいらしてください。

最小限の負担であなたにフィットした
最高の暮らしをご提案させていただきます。
それでは、また次回。

vol.60 平屋のススメ(日常生活後編)

こんにちは。
お家づくりコラム、本日のテーマは「平屋のススメ(日常生活後編)」です。

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家を建てるなら、
自然の光がたっぷりさし込む明るい家にしたい...
ゆったりとした開放的な家にしたい...
そして、四六時中快適に過ごせるような家にしたい...
誰もがこのようにお考えになるでしょう。

そして、これらが全て実現出来るような土地を選び、
間取りを考え、住宅性能を備えようとします。

いわば、太陽の光を全身で浴びられるような南向きの土地を選びつつ、
部屋を全て南向きでつくりかつ南向きの大きな窓をつくる。
そして、ガッチガチに断熱性能を高めて
夏と冬のストレスを緩和するといった感じですね。

もちろん理論上ではこれを実現した住まいは、
冒頭の3つの要素を全て満たした素晴らしい住まいになります。
が、悲しいかな、実際の生活はと言うと
思い描いていた暮らしとはなんだか違うという方が
多かれ少なかれいらっしゃるのではないでしょうか?

なぜなら、南向きの土地は日当たりがいい反面、
理論通りの間取りにすると、
外から家の中が丸見えになってしまうからです。

つまり視線を避けるために
カーテンを閉めたままにせざるを得なくなるため、
充分に光が届かない場所が出てくるというわけですね。
カーテンのせいで窓から外の景色が見えなくなり
閉塞感も出てしまいますしね。

ゆえ、間取りを考える時は、
外から丸見えにならないようにすることも、
同時に考えておかなければいけません。

ましてや「平屋」ともなればなおのことですよね。
全部の部屋が1階にあるためプライバシーが守られていないと
どこもかしこもカーテンだらけになっちゃって
家中真っ暗になってしまいますからね。

たとえプライバシーや防犯を担保するために
高い塀や植栽や目隠しといった外構工事に多額のお金を使ったとしてもです。
これらの対策だけでは、
周りから見られている感を完全に防ぐことは出来ませんからね。

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✔️大切なプライバシーの担保

これは平屋に限った話ではなく2階建ての場合も同じことですが、
間取りを考える時は明るさと開放感だけに着目するのではなく、
同時にプライバシーが担保されているかどうかにも着目すべきです。
明るさと開放感は、
プライバシーが担保されていないと完全には実現出来ないからです。

想像してみてください。
カーテンがいらない暮らしを。

窓からさし込む自然の光で
家の中はまるで外にいるかのような明るさに包まれることでしょう。
窓から見える外の景色や窓から見える広大な空のおかげで
まるで外で過ごしているかのような
開放感に包まれた暮らしを楽しむことが出来るでしょう。

ゆえにSIMPLENOTEの家では、
視線カットのためのカーテンがいらない家をつくるようにしています。
カーテンがいらない家になれば窓の数を減らすことが出来ます。
効率よく、また満遍なく光を取り込むことが出来るからです。

結果、管理する窓が減り戸締りの心配が減ります。
掃除する窓が減り年末の大掃除の手間が省けます。

また、窓が減れば耐震性がさらに高くなるし、
同時に断熱性も高くなります。
窓がなくなった分断熱材が施工された壁が増えるからです。

さらに、窓が減ればコストも安くなります。
これに加えてカーテンもいらないのだから
なおのことコストは安くなりますよね。

ま、カーテンがなくなるように設計すると
余分にかかるコストもあるので
コスト的にはトントン、あるいは少し安くなるぐらいですが...。

しかし、プライバシーが担保された「平屋」を仮に実現出来るとしたら、
それは間違いなく最強に住みやすい家になるのではないでしょうか。
経済的に優しく、強度にも優れていて、家事への負担をミニマムにしてくれ、
明るく開放的で最高に快適な暮らしを得ることが出来るわけですからね。

というわけで、
平屋のススメシリーズの最後の締めとしては、
「プライバシーの担保」を忘れないようにしてくださいね!
というお話でした。

それでは、また次回。

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