vol.4 三大出費のバランス

こんにちは。
お家づくりコラムvol.4は「三大出費のバランス」についてです。

------
お子さまが小学校に上がる前後のタイミングで
多くの方が家を建てられます。
この時、向き合って考えてもらいたいことが、
今後、どんな出費がどれくらい必要になるのか
ということです。

それらを把握していないまま家づくりをしたら、
確実に予算をかけ過ぎてしまい、
後から経済的に困窮してしまいます。

------
例えば、子供たちを
いい大学に行かせたいと思うなら、
早ければ小学校から、
遅くとも中学から
それなりに投資が必要になってくるし、
高校に入るとなおのこと投資が必要となってくるので、
それらの費用をどう捻出するかを
今のうちから考えておかないと、後から困ったことになります。

中学・高校になれば、修学旅行費もいるし...
カバンや靴、部活動にかける費用なども必要になるし...
それ以外でも洋服代やお小遣いもいりますね。

そして、その投資のピークは
大学の時にやってくるですが、
仮に県外の大学に進むとなれば、
学費の他に家賃・生活費・電気・ガス・水道代などが
必要となってくるので、
それこそコツコツとこの資金を準備しておかないと、
たとえ夫婦そろって働いたとしても
とてもじゃないけど所得だけでは
これらの支払いをするのは難しいでしょうし、
学資保険を利用したとしても、
充分な穴埋めは難しいのではないでしょうか。

vol.4三大出費のバランス1.jpg

✔︎資産形成は長期で考える

また、家を建てるタイミングというよりも、
今すぐから実践して欲しいのが
やがて働けなくなった時のための資産形成です。

年金支給がなくなることはないと思いますが、
働けなくなった後に
一体どれだけ年金がもらえるのか未知数だからです。

また、事故や病気のせいで、
思ったよりも早いうちから働けなくなってしまう可能性だって
ゼロではありません。

なので、今のうちから長期的にコツコツと積立し、
運用していくことが大事だと考えています。

資産運用は、長期になればなるほど
複利効果によって爆発的に
お金が増えていきますから。

------
そこで、オススメなのが、
以下の2つの制度を利用して、
お金を積み立てていくことです。

1つは「iDeCo」と呼ばれている
個人型の確定拠出年金です。
分かりやすく言うと、
会社に勤めている誰もが納めている
国民年金と厚生年金に上乗せして、
個人が納める年金です。

これがいい理由は、
掛け金が全額控除の対象になることです。」

つまり、年末調整で
納めた税金がいくらか返ってくるのですが、
例えば、年収が約500万円の人だと、
所得税の税率が10%、
住民税の税率も10%なので、
掛け金の20%が年末調整で返ってくる
というわけです。

言い換えるなら、
この年金を積立ていくだけで、
必然的に毎年20%ずつ
お金が増えていっているというイメージです。
運用によって増えるお金とは別でですよ。

そして、もう1つは「つみたてNISA」という制度です。

これは、先程の「iDeCo」とは違い、
所得控除になるわけではないのですが、
投資・運用によって増えたお金に対してかかる
約20%の税金が控除される制度です。
(iDeCoも同じく税金が控除されます)

それゆえ、これにも
限度額いっぱいまで積み立てていければいいのでは?と
思っています。
(IDeCoが月23,000円、つみたてNISAが月33,000円なので、
夫婦揃って上限まで掛けるなら毎月112,000円となります。)

------
いかがでしたか?

教育資金、老後資金について
お伝えさせていただいたのですが、
これに加えて、旅行や遊びにいくための積立も
必要かもしれません。

なので、家づくりをする時には、
こういったまだ見ぬ費用のことまで
ある程度想定した上で、
自分たちが毎月払っていくべき
返済額を導き出してもらえたらと思います。

それでは、また次回。
vol.4三大出費のバランス2.jpg

vol.3 理想の予算とその実現方法

こんにちは。
定期的に発信しているコラム。
vol.3は「理想の予算とその実現方法 」です。

------
今や共働きはごく当たり前となっていますが、
共働きであることを前提としても、
毎月のローン返済額は
ご主人様の手取りの30%以内で抑えるべきだと考えます。

仮に手取りが
30万円だとしたら9万円以内、
25万円だとしたら7.5万円以内、
20万円だとしたら6万円以内、
といった感じですね。

理由は、家という資産を持った以上、
資産を維持するためにはそれなりの費用がかかるため
その時に備えてコツコツと貯めていかないといけないし...
子供たちの進学の費用も
コツコツと貯蓄していかないといけないし...
働き続けるために自分への投資も怠ってはいけないし...
豊かな老後を過ごすために
長期積立投資もしていくべきだと思うからです。

そして、旅をしたり遊びに行くなど
非日常を体験するためには、
まとまった資金が必要になってきます。

つまり、こういった費用に
おそらく奥様の給料の大部分が
消えていくことになる可能性が高いので、
できるだけご主人様の収入の範囲内で
家づくりをした方がいいというわけですね。
理想の予算とその実現方法 1.jpg

------
とはいえ、そんな想いとは裏腹に、
無情にも建築コストは大幅に上がってしまったので、
これから家を建てる人は、
これまでの常識を一掃しなければ、
この作戦を実現するのが難しいのではないでしょうか。

例えば、ご主人様の手取りが25万円だとしたら、
設定する毎月のローン返済額は
7.5万円以内ということになりますが、
仮に35年返済でローンを組み、
1%の固定金利を選択したとしたら、
借り入れできる額は2,650万円となります。

そして、これに自己資金を合わせた額が、
家づくりにかけていい金額となります。
つまり、貯金の一部と親からの援助を
足した金額が300万円だとしたら、
合計2,950万円が総予算というわけですね。

では、土地と家と庭以外に250万円かかるとしたら、
あなたは残りの2,700万円で
いったいどのような選択をすべきなのでしょうか。

土地がない場合、どこで買うべきなのでしょうか。
どれくらいの予算を土地にかけるべきなのでしょうか。
そもそも土地を買わず、
実家の余った土地に建てさせてもらうべきなのでしょうか。

------
まずは、ここから夫婦で話し合って
よく考えて決断しなければいけません。

この場合、個人的には土地を買うとしたら、
土地の予算を500万円以内に抑えるべきだと思います。
そして、庭に50万円、家に2,150万円
という予算設定をします。

理由は、子育て世代の家族が
不便なく暮らしていくための家を建てようと思えば、
家にはこれくらいの予算が必要だからです。

とはいえ、この予算で建てられるお家は、
周りの人に比べて大きなお家ではありません。
むしろ面積だけを聞くと「えっ?」と驚く広さでしょう。
周りの人よりも部屋数も少なくなるでしょうし、
一つ一つの部屋も少しずつコンパクトになるでしょう。

ゆえ、あなたが家に多くを望むのだとしたら、
土地は買わず実家に余っている土地に建てる
という選択肢をオススメします。

そうすれば、土地を買うよりも
土地にかける予算を抑えることができ、
もっと家の予算を増やすことができますからね。
理想の予算とその実現方法 2.jpg

✔︎最悪の選択肢とその理由

家づくりをする上で
最も取って欲しくない行動は、
予算の枠を大幅に超えてしまうような
土地を買おうとしたり、家を建てようとすることです。

もちろん、共働きであれば
土地と家の予算を両方増やしたとしても、
ローンも組めるし、
たちどころに返済が苦しくなるわけでもないと思います。

しかし、その上がった予算を
奥様の収入から補填するとなれば、
必然的に先程あげた費用のどれかを
削らなければいけなくなります。

500万円予算が上がったら毎月1.5万円分、
1,000万円予算が上がったとしたら毎月3万円分、
何かを削らないといけないというわけですね。

仮に「つみたてNISA」を利用した
長期積立投資の掛け金を削ることになったとしたら
35年後には2000万円〜3000万円ぐらい
持っているお金に違いが生じているかもしれません。

なので、先行きが不透明な
これからの時代に備えていくためにも、
まずは家づくりの予算を
ご主人様の収入だけでやっていけるくらいに設定すること、
そしてその予算の中で、どんな家づくりができるかを
自らの選択肢と照らし合わせて、
これまでの常識や周りの意見に振り回されることなく
冷静にじっくりと考えてみていただければと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
それでは、また次回。